2005年 F1 TV観戦記 チーム総観
 
 
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2005年の各チームを振り返ってみましょう。

フェラーリ
今年はここ数年の中では不調でした。1990年頃に戻った感じでしたね。
F2004Mとほとんどラップタイムが変わらなかったF2005のスピードに問題があった上に、BSの不調も重なり散々のシーズンでした。
ジョーダンやミナルディーとのタイム差を見る限りBSの不調だけではなかったのは明らかです。
戦略的にも、やりたい戦略にマシンやタイヤが答えてくれないシーンがずいぶんありましたね。
同じエンジンのザウバーは遅くはなかったので、エンジンが悪いわけではなかったようです。
それにしてもこのマシンでドライバーズ・コンストラクターズとも3位というのは、やはりミハエル・シューマッハーの力による結果でしょう。
ルーベンス・バリチェロもシリーズ中盤は良かったんですが、それ以外が悪かったですね。
ドライバーズランキング8位というバリチェロの結果を見るとマシンの不調がよく分かります。
なにしろ、普通にトラブル無しで完走してポイント取れなかった事も有りましたからね。

BARホンダ
こちらも去年の大躍進が夢だったような不調でした。
それでもシリーズ後半何とか速さを取り戻していましたが、コンストラクターズランキングハは6位に終わりました。
開幕頃の遅いマシーンに加え、レギュレーション違反のペナルティーで3戦ノーポイントも痛かったです。
このあたりはFIAのジャパンバッシングでしたか、レギュレーションの解釈を開幕時と変えてペナルティーと2戦の出場停止ですからね。
ドライバーの方もゴタゴタが多かったですね。
ジェンソン・バトンは去年同様、移籍か残留かで揉めました。
しかしレースでは渋く速くてドライバーズランキング9位を確保しました。
佐藤琢磨は散々でしたね。
発熱・出場停止・失格と続き、接触リタイアも目立ちました。
特にシリーズ後半は焦りで走りに安定感がありませんでしたね。
どうも、レーシングディレクターと性格が合いすぎて、琢磨の特攻を助長したのが問題のようでした。
琢磨には抑えてくれるレーシングディレクターでないと合わないように感じます。
結果ドライバーズランキング23位、マシンの出走台数より数が多いという不名誉な結果となりました。
1戦のみ代役のアンソニー・デビッドソンは早々にリタイアでかわいそうでしたね。

ルノー
今年のレギュレーションにうまく合わせたマシンを作りましたね。
マシン全体が高次元でまとまっていたようです。
サスペンションとTCSやラーンチコントロールシステムが優れていて、他の部分が標準以上という所でしょうか。
去年あたりからコーナーが速いマシンという評価がありましたが、今年実りましたね、コンストラクターズ・ドライバーズダブルタイトル取りました。
ドライバーズタイトルのフェルナンド・アロンソは前半連続優勝でポイントを伸ばし、後半安定して表彰台に乗り大差でタイトル取りました。
見ていると速い感じはしないけど、タイムは良いという不思議な速さを持っているドライバーですね。
ジャンカルロ・フィジケラはちょっと期待はずれでした。
ランキング5位は悪くないんですが、ジョーダンで優勝したときのような切れた速さが見られませんでしたからね。
フィジケラ向きでないマシンだったのも影響しましたか。

BMWウィリアムズ
ここは下降線をたどっています。
エンジンは中盤までは最強だったはずなのですが、マシンがついてこなかったようです。
ドライバーやデザイナーからBMWまで離脱とコタゴタの多さも目に付きました。
結果コンストラクターズ5位に終わりました。
マーク・ウェーバーはドライバーズランキング10位。
後半欠場したニック・ハイドフェルドの11位よりかろうじて上位でした。
ちょっと期待はずれだったのは、マシンの限界かドライバーの限界なのかよく分かりませんね。
ニック・ハイドフェルドは、BMW移籍決定以降遅くなった上に、怪我で戦線離脱しました。
代役アントニオ・ピッツォニアもリタイア続きで大した結果を残せませんでした。

マクラーレン・メルセデス
マシントラブルが全てでしたね。
純粋な速さでは、ルノーより速かったのですが、トラブルが多すぎましたね。
空力関係は最高でしたが、エンジンが壊れすぎました。
後半速かった事から分かるように、ロングランで速い車でしたがスタート直後はルノーと同等位の速さでした。
このあたりの力関係のおかげで楽しめるシーズンにはなりましたが、コンストラクターズランキングは2位に終わりました。
キミ・ライコネンもドライバーズランキング2位。
予選前のエンジンブローが無かったら、最後までアロンソとタイトル争いが出来たのでしょうけど残念でした。
ファン・パブロ・モントーヤは不安定なシーズンでしたね。
荒いドライビングでもミスはそれほど多くなかったと思うのですが。
後半速さは戻ってきたのですが、おかげで余計にミスが目立つ結果となってしまったようです。
モントーヤの代役ペドロ・デ・ラ・ロサは20位とアレキサンダー・ブルツは17位と各1戦のみにしては良い結果でしたね。

ザウバー・ペトロナス
フェラーリエンジン搭載のマシンが、本家フェラーリより前を走ったりしてましたね。
ミシュランのパフォーマンスと良い風洞が効果を上げたのでしょうか。
でも、安定感が無かったためコンストラクターズランキングは残念ながら8位に終わりました。
ジャック・ビルヌーブはドライバーズ13位、フェリペ・マッサはドライバーズ12位。
この二人はほとんど同じくらいの速さで、リタイアの分ビルヌーブが下になりましたね。

レッドブル・コスワース
非力なコスワースエンジンでも、結構上位を走ったりしていましたね。
マシンのバランスと信頼性は高く、コンスタントにポイント重ね、フェラーリエンジンのザウバーを抑えてコンストラクターズ7位でした。
ドライバーズではデビッド・クルサードが12位、クリスチャン・クリエンは途中4戦欠場ながら15位でした。
クリエンの方が速いシーンも多々ありましたね。
ちなみに4戦出場のビタントニオ・リウッツィは23位。

トヨタ
今年は躍進の年でしたね、開幕直後は去年のBARホンダの躍進を思い出してました。
しかし、2台同時に良い成績を残せなかったこととアメリカGPが響いてコンストラクターズランキングは惜しくも4位に終わりました。
トゥルーリ向きのTF105とラルフ向きのTF105Bと分かれてしまい、点数が稼げませんでしたね。
その、ヤルノ・トゥルーリはドライバーズ7位、ラルフ・シューマッハーはランキング6位。
前半目立ったトゥルーリより堅実なラルフの方が結果良かったんですねえ。
今年のシューマッハー兄弟は目立たず地道にポイント取りましたね。

ジョーダン・トヨタ
パワフルなトヨタエンジンのおかげか、コンストラクターズ9位を死守しました。
もともと、シャーシデザインのアイデアには定評があったのですが、いかんせん、上位との差が広すぎました。
BSの不調も手伝って、上位に絡むことはほとんど無かったですね。
ドライバーズはティアゴ・モンテイロが安定して速く16位でした。
ナレイン・カーティケヤンは18位であまり光ったところがありませんでした。

ミナルディ・コスワース
今年も定位置でした。現代のF1では予算が少ないところは上には上がれませんね。
空力関係やエレクトロニクス関係にはコストが掛かりすぎますから。
そのため、コンストラクターズ10位。
ドライバーズはクリスチャン・アルバースが19位でした。
11戦出場のパトリック・フリーザッハーが21位、8戦出場のロバート・ドーンボスが25位。

2005年はチームごとに浮き沈みが激しかったですね。
タイヤや空力パーツのレギュレーション変更に対する適応度の違いと1発予選のギャンブル性によりドラマは多かったですが、信頼性が重視される結果ともなりました。
2006年はエンジンと予選方式が変わりますから、また浮き沈みが多くなるんでしょうね。

私が今後改善を期待するレギュレーション
1レース1エンジン:前戦の結果を引きずるレギュレーションはなくした方が良いでしょう。
新規参入供託金の廃止:コスト削減を目標としているはずなのになぜ?という規制だから。
TCS等電子制御デバイスの禁止:ドライバーのコントロール幅を狭くしてオーバーテイクをし難くする要素だから。
タイヤをスリックタイヤに戻し、リアタイヤを太くフロントタイヤを細くする:スリックタイヤの方が溝をごまかしたりする心配が無くなり、リアタイヤは高速時の空気抵抗として太く、フロントタイヤはコーナーリングスピードを落とすため細くする。
1位と2位のポイント差をつける:やっぱりトップを狙ってレースしてくれないと燃えませんから。

こんなところを変更してくれたらレースがより面白くなるのではないかと思います。
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