2007年 F1 TV観戦記 ドライバー総観
 
 
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最後まで熱戦が続いた、2007年の各ドライバーについて振り返ってみましょう。

CarNo.1  フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)    シリーズランキング3位
去年同様安定した速さを見せてくれたものの、脅威の新人ハミルトンがチームメイトとなり、チーム自体も新人寄りという体制もあってか、シリーズ3位に終わりました。
今年は若干タイムがばらつくシーンが多く見られたのは、チームメイトがほとんど同じ速さで走っていたことも大きいようです。
さらにミハエルがいなくなったF1でディフェンディングチャンピオンとして、ライバルの挑戦を受けるという形がプレッシャーになったのかもしれません。
来季はルノーに戻っての参戦になりますが、結果はマシンの出来次第というところでしょうか。
さらに来季も新人がチームメイトになるので、アロンソの真価が問われるシーズンとなりそうです。


CarNo.2  ルイス・ハミルトン(マクラーレン)    シリーズランキング2位
今年は、この新人の年ともいえそうな素晴らしい成績でした。
デビュー9戦連続表彰台にシーズンの半分以上でトップを独走、しかもチームメイトは現役のチャンピオンですから異常ともいえるほどのデビューイヤーでした。
ただ、終盤のミスとトラブルでチャンピオンを逃してしまったところと、ちょっと中だるみを感じる走りを見せる時がある点が数少ない新人らしいところと言えるほど、欠点が少ないドライバーです。
このドライビングが来年以降も出来るのか、マシンの調子が悪いときでも性能以上を発揮するドライビングが出来るのか、この2点が来季の、そして以降名ドライバーと呼ばれるようになるか否かのターニングポイントとなりそうです。


CarNo.3  ジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)    シリーズランキング8位
マシンの不調もさることながら、新人のチームメイトに負けてしまったことが今期の深刻さを物語っています。
今年はベテランらしからぬミスも目立ち、表彰台未獲得のシーズンに終わりました。
ミスが無ければ堅実なレースを見せるものの、得意の雨でも目立った速さを見せられず。
終盤は進歩が目立ったチームメイトに対して、大きく遅れを取ってしまいました。
来季のチームが確定していないので、参戦は難しそうです。


CarNo.4  ヘイキ・コバライネン(ルノー)    シリーズランキング7位
前半は新人らしく目だった成績を残せませんでしたが、中盤以降ペースが上がりベテランのチームメイトを超えて表彰台獲得。
しかもチームは後半 下降線を辿ったにもかかわらず、成績をキープしていた点に成長が見られました。
難しいコンディションで好成績を残せる点がフィンランド人らしいところでしょう。
同郷のライコネンを超えるドライバーになれるか、来季以降の成長が楽しみです。
(その前に参戦チームを確保することが第一ですが、コバライネンなら大丈夫でしょう)


CarNo.5  フェリペ・マッサ(フェラーリ)    シリーズランキング4位
好きなコースではライコネンすら追いつかない速さを見せてくれるのですが、苦手なコースとの差が激しくランキングは4位止まりでした。
接戦になると走りが不安定になる傾向が見られますが、トップを走っているときの安定した速さは特筆できます。
最終戦では、その速さを見せつつ、ライコネンを見事にサポートしました。
来季の課題はコースによるタイムの波を減らす事(苦手コースの克服)に尽きるでしょう。
チャンピオンを獲得する為には、苦手なコースは大きなハンデになってしまいます。


CarNo.6  キミ・ライコネン(フェラーリ)    シリーズチャンピオン
最後まで諦めない姿勢が、ようやくチャンピオンに結びつきました。
フェラーリ移籍初のレースで勝利し、最終戦で移籍した年にチャンピオンと、適応性の高さを示したとも言える見事な結果となりました。
(それにしてもシーズン初勝利のドライバーがチャンピオンを獲得する確率の高いことといったら、当サイトにあるデータだけでも4年で3回です)
シーズンを通してマシンの速さはあり、全ドライバー中最多の6勝を挙げたもののマシントラブルも多く、ギリギリの1ポイント差で かろうじてチャンピオン獲得。
来季以降は何回チャンピオンを獲得できるのか、それが見所になりそうです。
それにしても、1位と3位のポイント差が1ポイントという激戦のシーズン、今後見られるでしょうか。


CarNo.7  ジェンソン・バトン(ホンダ)    シリーズランキング15位
今年はマシンが全てでした。
序盤は去年のマシン(スーパーアグリ)に負け続けた上に、年間6ポイントでは、どうにもなりません。
その上にトラブル続きでリタイア6回と、最低レベルの信頼性でした。
そんな中でも諦めずに集中力をキープ出来ていた点では、さすがに良いドライバーと言えます。
2年前の契約問題以来、精神面が大きく成長したようですね。
今年は忘れて、来季以降の大きな期待を持ちましょう。


CarNo.8  ルーベンス・バリチェロ(ホンダ)    シリーズランキング20位
F1デビュー以来 初のノーポイントという悲惨な結果となってしまいました。
バリチェロにとっても、忘れたいシーズンといえるのではないでしょうか。
完走率は高かったものの、最高位が10位ではどうにもなりません。
来季は気持ちの良い走りを見せてくれることに期待しましょう。


CarNo.9  ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)    シリーズランキング5位
今年は安定した走りの上に、時に光る走りを見せてくれました。
表彰台に2回上がるも、4位が5回で優勝無しと、フェラーリとマクラーレンが速すぎて目立たなかったのが、ちょっと可哀想ともいえそうです。
対チームメイトでも強さを見せ付けたシーズンだったので、残る課題は初勝利を挙げることでしょう。


CarNo.10  ロバート・クビサ(BMWザウバー)    シリーズランキング6位
フル参戦初のシーズンは、去年ほどのインパクトはありませんでした。
1周のペースは速いものの、レースを通しての安定したペースではベテランのチームメイトに劣っている点が結果にも表れていました。
カナダの大クラッシュの影響が無かったのは幸いで、シーズン後半はペースが速くなったような印象すら感じるのは、さすがに若さでしょう。
今後の課題は、安定したペースを保つことでしょう。
速さは十分あるので、ペースを保てる体力と精神力の向上が今後の成長を大きく左右しそうです。


CarNo.10  セバスチャン・ベッテル(BMWザウバー)    シリーズランキング14位
BMWではクビサのクラッシュによる急遽出場の1戦のみでしたが8位入賞、適応能力の高さを見せてくれました。
その走りが買われたのか、シーズン後半からはトロロッソから出走しました。


CarNo.11  ラルフ・シューマッハー(トヨタ)    シリーズランキング16位
マシンに振り回されたシーズンでした。
トップテンがやっとのマシンの上にリタイアが6回もあって、集中力が途切れたレースも多かったようです。
このあたりが精神面の弱さかもしれませんが、兄ミハエルがF1からいなくなったことで一つの拠り所を失ってしまったのも原因の一つかもしれません。
来季の参戦は微妙な状態ですが、引退には微妙に若い年齢です。


CarNo.12  ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)    シリーズランキング13位
前半戦でポイントを獲得できたことがチームメイトを上回った要因といえそうです。
相変わらずの予選番長ぶりで、前半は後続を抑えることが出来ましたが、後半になると抑えることが出来ずにポイント獲得はほとんど出来ない状態でした。
最近ではレース運びに安定感が出てきたので、予選の速さを決勝でどこまで活かせるか が来季のポイントとなりそうです。


CarNo.14  デビッド・クルサード(レッドブル)    シリーズランキング10位
今期最年長のベテランは、終始マシントラブルに苦しむものの、時に目を見張る速さで上位入賞。
安定した走りで、チームメイトより多くのポイントを獲得しました。
予選が苦手なおかげで今ひとつ上位に上がれないシーンも見られましたが、最終的に上位に上がっているのはさすがと言えます。
来季はチームメイトだけでなく、年齢との戦いも加わってきそうですが、がんばってほしいものです。


CarNo.15  マーク・ウェーバー(レッドブル)    シリーズランキング12位
マシントラブルに加えてレース中の安定感も今ひとつで、ポイントではチームメイトの後塵を配しました。
しかし表彰台を獲得、一発の速さは健在のようです。
予選は良いもののレースのペースが不安定で、なかなか結果に結びつかないようです。
雨のレースは速いので、意外に体力面が弱点なのかもしれません。


CarNo.16  ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)    シリーズランキング9位
元々持っていた速さに確実さが加わり、ランキング9位を獲得。
1年で大きく安定感が増した中で、時折見せる速さが印象的でした。
来季の課題は、チームの勢いを引き出すドライビングが出来るか否かでしょう。
トップとはいえないチームなので、人を引っ張ってまとめる力も必要となりそうです。


CarNo.17  アレキサンダー・ブルツ(ウィリアムズ)    シリーズランキング11位
ベテランの久しぶりの現役復帰で心配されましたが、カナダでは3位表彰台獲得と荒れたレースでの好成績は昔ながらといえそうです。
後半は徐々に成績が落ち、最終戦は中嶋にシートを譲りました。


CarNo.17  中嶋 一貴(ウィリアムズ)    シリーズランキング22位
最終戦のみの参戦でしたが、ファーステストラップ5位と速さを見せてくれました。
ピットでのトラブルなど、新人らしさも見えましたが、来季に期待です。
親父を超える表彰台獲得が当面の目標になるでしょう。


CarNo.18  ビタントニオ・リウッツィ(トロロッソ)    シリーズランキング18位
安定感はあるのですが、飛びぬけた速さが見られないのが問題でしょう。
今期はトラブル続きで、安定感を発揮できずに終わった印象です。
そんな中でも終盤、チームの向上にしたがって6位入賞。
良くも悪くもチームとマシンに振り回されたシーズンだったようです。


CarNo.19  スコット・スピード(トロロッソ)    シリーズランキング21位
チームとの不和が原因で、シーズン途中にチームを離脱、F1での入賞はなりませんでした。
速さではチームメイトより優れていたのですが、安定感がなかったのは性格の影響もありそうです。


CarNo.19  セバスチャン・ベッテル(トロロッソ)    シリーズランキング14位
スピードのチーム離脱に伴い11戦目から参戦。
序盤はチームメイトに負けていましたが、マシンに慣れてからはチームメイトを凌駕。
3位表彰台まで獲得する快挙を成し遂げました。
特にコンディションが悪い状態での速さが目立ち、同郷のミハエルを彷彿とさせてくれました。
普通のコンディションでも速さを見せるようになると、上位に上がってくるかもしれません。


CarNo.20  エイドリアン・スーティル(スパイカー)    シリーズランキング19位
チームメイトにほとんど負けず、堅実な走りで1ポイント獲得。
時に速さを見せましたが、今期のマシンとチームメイトでは判断が難しいところです。
マシンが速くなった状態で見てみたいドライバーと言えますね。


CarNo.21  クリスチャン・アルバース(スパイカー)    シリーズランキング25位
堅実な走りなのですが、速さがない上にピットのミスによってシーズン途中で降板。
最近出てきた新人の速さについていけなかったようです。


CarNo.21  マルクス・ビンケルホック(スパイカー)    シリーズランキング--位
地元ヨーロッパGPのみのスポット参戦。
リタイアに終わるも、ギャンブルのタイヤ選択でラップリーダー獲得。
年齢的に、今後のF1参戦は難しそうです。


CarNo.21  山本 左近(スパイカー)    シリーズランキング24位
昨年同様途中参戦でしたがタイムは伸びず、ほとんどチームメイトの後塵を拝していました。
急な参戦で力を発揮できなかった部分もありますが、去年の終盤のような速さが感じられなかったところが残念です。


CarNo.22  佐藤 琢磨(スーパーアグリ)    シリーズランキング17位
スーパーアグリに初ポイントをもたらした前半は、アロンソをオーバーテイクするなど見事な走りでした。
かなり安定感が感じられるようになり、持ち前の速さが上手く活きたシーズンといえそうです。
後半チームの資金難から低迷するも、安定感のある走りで連続完走。
来季はチームの体制次第ですが、良い走りを見せてもらいたいものです。


CarNo.23  アンソニー・デビッドソン(スーパーアグリ)    シリーズランキング23位
前半戦はF1に慣れないためか、今ひとつの走りでしたが、後半戦はチームメイトの琢磨に負けない走りを見せてくれました。
しかし、その後半戦はチームが低迷、ポイント獲得はなりませんでした。

      注)シリーズランキングは公式には19位(ポイント獲得ドライバーのみ)までです。
      ここでは便宜上ランキングをつけています。




今年は若く速いドライバーが出てきたことが特に印象的でしたが、チャンピオンはベテランの域に入りつつあるライコネンでした。
しかし話題はトップを独走していた新人ハミルトンで、コバライネンやベッテルなど今年デビューの新人が活躍した点がF1の更なる世代交代を痛感するシーズンだったといえそうです。

そんな中でライコネンがチャンピオン獲得、ハイドフェルドの堅実な速さ、ブルツの驚きの表彰台などベテランが意地を見せたシーズンだったとも言えます。
またフィジケラやラルフやバリチェロなどは不振のシーズンで、浮き沈みが激しい新人同様、ベテランも浮き沈みが激しくベテランドライバーの真価が問われた点でも、世代交代が加速していることを強く感じさせました。

来季はトラクションコントロールがなくなるので、若いドライバーが今年のような活躍が出来るのか、興味が沸くところです。
またベテランドライバーにとっても、トラクションコントロールがないことに再度慣れる必要があります。
マシンの性能差が少なくなるレギュレーション変更の元で、ドライバー本来の速さと適応能力が試されるシーズンとなりそうです。




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