2007年 F1 TV観戦記 第16戦 中国GP |
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いよいよ2007年のF1も終盤となり、中国 グランプリがはじまりました。 台風の接近が気になるところですが、予選はドライで行われました。 ポールポジションはハミルトンで、いよいよチャンピオン獲得に向けて好スタート。 2位はライコネンですが、今までのペースを見るとトップタイムですから、燃料の残量によるピット戦略が楽しみです。 3位はマッサ、4位はアロンソで、チャンピオンシップを考えるとアロンソには厳しい予選となりました。 5位はクルサード、6位はラルフ、7位はウェーバーと、この3人がBMWの二人を上回りました。 というより、BMWの二人、ハイドフェルドとクビサは燃料が重そうです。 10位にはバトンが入りましたが、こちらも燃料が重そうです。 スーパーアグリはデビッドソンが15位と好調ですが、琢磨は20位と最近予選のタイムが良くありません。 トゥルーリ13位、バリチェロ17位と この二人はチームメイトに差をつけられました。 このままの順位だとハミルトンのチャンピオンが決定してしまいます。 ライコネンとアロンソは阻止できるのか、決勝に注目です。 いよいよ中国グランプリのスタートです。 心配された台風も影響は少なく、小雨の状態でのスタートになります。 風が強いようなので、路面が乾いた状態になったときのマシンに対する影響が気になります。 各マシン、スタンダードウェットタイヤでスタートするようです。 レースがスタート、アロンソが加速が良くマッサをかわして、3位に浮上。 その後方でラルフが接触したらしく、スピン。 なんとかレースには復帰します。 そしてマッサがアロンソに逆襲、アロンソをかわして3位を取り戻しました。 オ^プニングラップはハミルトンが取り、以下、ライコネン、マッサ、アロンソ、クルサード、ハイドフェルド、リウッツィ、ウェーバー、クビサ、コバライネ ンのトップテンに、バトン、ベッテル、トゥルーリ、デビッドソン、バリチェロ、琢磨、ブルツ、フィジケラ、ロズベルグ、スーティル、左近、ラルフと続きま す。 ラルフはせっかくの6位スタートが、スピンもあって最後尾になってしまいました。 2周目、バリチェロとデビッドソンが接触、マシンからパーツが飛びましたが、両車ともコースには復帰します。 序盤から激しい争いが各所で起こっています。 軽い燃料が予想されるハミルトンが、ライコネンとの差を広げつつあります。 3周目、琢磨がブルツをかわして14位に浮上。 予選の不調をスタートと決勝の走りでカバーしています。 ここに来て雨が強くなっているようで、ウォータースクリーンが目立ち始めました。 7周目、クビサがウェーバーをかわし、入賞圏内の8位に浮上。 そして、すでにハミルトンとライコネンの差が4秒まで開きました。 今回はフェラーリのマシンのウイングの大きさが目立ちますから、雨寄りのセッティングであることが伺えます。 チャンピオン決定が掛かっているハミルトンが快調に飛ばしています。 残り49周で、雨に強いベッテルがコバライネンをパス、10位浮上です。 各マシンのセッティングとドライバーの力量の組み合わせに、変化するコンディションも加わって各所でオーバーテイクが見られます。 そしてコバライネン、今度はトゥルーリにも抜かれて12位まで落ちます。 ルノーは、チーム代表のフラビオ・ブリアトーレとエンジニアリング・ディレクターであるパット・シモンズが共に不在という異例の状況でのレースなので、仕 方の無いところでしょうか。 残り48周での順位は、ハミルトン、ライコネン、マッサ、アロンソ、クルサード、リウッツィ、ハイドフェルド、クビサのトップ8です。 ハミルトンとライコネンの差は5.2秒、マッサまで9.2秒、アロンソまで11.0秒とかなり広がっています。 残り47周、バトンがコバライネンの真後ろに迫ります。 そして18位の琢磨がフィジケラに迫っています。 琢磨はちょっと順位を落としてました。 残り44周で、順位を回復してきたラルフがブルツをパス、さらに上位を目指します。 コバライネン以下、バトン、ロズベルグ、そしてラルフまでが接近した状態です。 ここでハミルトンとライコネンの差が7.2秒、大きな差になっています。 路面が乾き始めて、雨向きのクルマのライコネンがハミルトンに差を広げられているという状態でしょうか。 ここで、デビッドソンが止まっています。 序盤の接触の影響でしょうか、ペースが上がらないままレースを終えました。 残り42周、ロズベルグがバトンをかわし、13位に浮上。 バトンがリカバーを狙いますが、ちょっと届きません。 残り41周でハミルトンがピットイン、給油のみ、6.8秒でピットアウトします。 タイヤに厳しいマクラーレン、路面が乾きつつある現状で タイヤ交換を行わなかったのはちょっと疑問が残ります。 ハミルトンは4位でコースに復帰しました。 残り40周、コバライネンがコーナーで膨らんだ隙にロズベルグがパス、12位浮上です。 その後ではラルフがバトンに接近、ギリギリのバトルが続きます。 そして残り39周でマッサがピットイン、こちらも給油のみ、6.9秒でピットアウトです。 こちらもタイヤ交換なし、フェラーリはマクラーレンよりタイヤにやさしいので、マクラーレンと同じく交換無しでも良いと踏んだのか。 しかし、路面が乾いて来ているので、ウェットタイヤの磨耗は気になります。 ここでラルフがコバライネンをパス。 トヨタ離脱を発表して、気分を一新したのか、良い走りです。 安定してこれくらい速かったら兄に負けないドライバーなのですけどねえ。 残り38周、アロンソがピットイン、タイヤはかなり磨耗して見えますが交換なし、給油のみ、7.7秒でピットアウトします。 マッサの後でコースに復帰です。 ここでスーティルが大きくコースオフ、コースには復帰します。 残り37周、直前にファーステストラップを記録したライコネンがピットイン。 こちらもタイヤ交換なし、給油のみ、7.3秒でピットアウトです。 左タイヤは溝がほとんど見えなくなっていましたから、タイヤの耐久性が不安になります。 スリック状態のほうが速いのでしょうか。 ハミルトンの後ろ、2位でコースに復帰しましたが、タイム差は4秒程度まで縮まりました。 残り35周で、10分後に雨の予報です。 路面が乾いてドライタイヤへの交換が予想されるタイミングでの雨になりそうです。 ここれラルフがロズベルグに並びかけます。 ロズベルグもサイドバイサイドでがんばりますが力及ばず、ラルフが12位に浮上です。 さらにリウッツィに並びかけ、抜いた直後に接触して、スピン。 ラルフがインに切れ込むのが早すぎ、レコードラインより内側を走った為にリウッツィに接触してしまいました。 コースには戻りましたが、スローダウンしています。 ピットに戻ったラルフのタイヤがピットロードを転がっています。 ピット作業も混乱、今日のラルフのレースを象徴しています。 ここでブルツがドライタイヤに交換、ギャンブルに出ました。 残り32周での順位はトップのハミルトン以下、ライコネン、マッサ、アロンソ、ハイドフェルド(0)、クビサ(0)、ベッテル(0)、クルサード、トゥ ルーリ(0)、リウッツィのトップテンに、ロズベルグ(0)、フィジケラ(0)、ウェーバー、コバライネン、バトン、バリチェロ(0)、琢磨(0)、ブル ツ、ラルフ、スーティル、左近と続きます。 (0)のドライバーはピットイン無しです。 ここでブルツがファーステストラップ、雨の予報との兼ね合いで、各ドライバーがどちらを選択するか問題です。 コバライネン、バトンがピットインしてドライに交換。 クビサもドライのハードタイヤに交換、給油も行い6.6秒でピットアウトします。 バリチェロもタイヤ交換の準備をしています。 残り30周、アロンソがマッサに迫り、コーナーでマッサが軽く膨らんだ隙にアロンソがパス、3位に浮上しました。 マッサはピットに入ります。 ピットとの交信でちょっと気を抜いた瞬間に抜かれたのかもしれません。 マッサはドライのソフトタイヤに交換、ウイング調整、給油を行い8.2秒でピットアウトします。 雨の予報も軽い雨と読んだのか、トップチームとしては異例のギャンブルです。 直後に霧雨が降り始めたようです。 残り30周、ハミルトンの車載カメラでも雨が確認できます。 ここでラルフがスピンしてレースを終え、そしてスーティルも壁に接触、リタイアです。 雨が強くなり、ライコエンがハミルトンに並びかけますが、ここでは抜けません。 路面が濡れ始めて、雨向きセットのライコネンが一気に速くなりました。 そして28周、コーナーでハミルトンが少し膨らんだ隙にライコネンがパス、トップに立ちます。 ここでルノーの2台とロズベルグが接近、3台まとまってコーナーに侵入、ロズベルグがコースオフしてパーツが飛びましたがコースには復帰。 フィジケラもコースオフしましたが大事には至らずコースに復帰。 コバライネンが無傷ですり抜けました。 残り27周、ハミルトンのリアタイアに白いラインが見えます。 タイヤの内部が見えているようで、一気にタイムダウン、アロンソがタイム差を一気に縮めています。 そのハミルトンは周回遅れのトゥルーリにも抜かれるような状態です。 ここでバトンがブルツをパス、お互いソフトタイヤでバトンの速さが目立ちます。 残り26周、ハミルトンはリアタイヤの白線が一気に大きくなり、大幅にタイムダウンです。 アロンソが真後ろに迫り、ハミルトンはピットロードへ入ります。 ここでハミルトン、ピットロード途中でコースオフし、砂利の中で止まってしまいました。 オフィシャルが押そうとしますが動きません。 ハミルトン、マシンを降りてリタイアです。 ちょっとタイヤに無理しすぎてのタイヤトラブルにピットロードでのミスが重なり、今回はハミルトンがノーポイント。 残り24周でライコネンがピットイン、ドライのソフトタイヤに交換、ウイング調整、給油を行い8.0秒でピットアウト。 タイヤが不安なアロンソも続いてピットイン、ドライのハードタイヤに交換、ウイング調整、給油を行い8.9秒でピットアウトです。 アロンソはマッサの目の前でコースに復帰しました。 マッサはアロンソに並びかけようとしますが、アロンソは上手く押えています。 残り22周でバトンがベッテルをかわして4位に浮上、路面が変化する状況ではバトンの速さが目立ちます。 残り21周での順位は、ライコネン、アロンソ、マッサ、バトン、ベッテル、リウッツィ、ブルツ、フィジケラのトップ8です。 ライコネンとアロンソの差は10.1秒、マッサとは11.0秒差です。 これ以降は雨は降らない予報が出ました。 残り17周でライコネンとアロンソのタイム差が8.4秒と縮まり始めました。 フェラーリはピット上の床を乾燥させています。 これ以降雨が降らない予報なので、ピットの準備を怠らないという姿勢は見事ですね。 (ピットインの予定があるなら当然の事ではありますが) 残り14周、バトンがピットイン、ドライのソフトタイヤに交換、給油を行い6.6秒でピットアウト。 6位でコースに復帰しました。 残り11周での順位は、ライコネン、アロンソ、マッサ、ベッテル、フィジケラ、バトン、リウッツィ、ハイドフェルド、クルサード、ウェーバーのトップテン に、コバライネン、ブルツ、トゥルーリ、琢磨、バリチェロ、ロズベルグ、左近と続きます。 残り5周でライコネンとアロンソの差は10秒、ライコネンは これ位のタイム差を保ってドライビングしている感じです。 マッサがここでファーステストラップ、ソフトタイヤが落ち着いてきたのか、アロンソに対してフェラーリの速さが目立ってきました。 残り4周での順位は、ライコネン、アロンソ、マッサ、ベッテル(1)、バトン、リウッツィ、ハイドフェルド、クルサード、コバライネン(1)、ウェーバー (3)のトップテンに、フィジケラ、ブルツ、トゥルーリ(1)、琢磨(1)、バリチェロ(3)、ロズベルグ(3)、左近(4)と続きます。 ( )の数値はピットインの回数です、記載無いドライバーは2回です。 ウェーバーにフィジケラが接近していますが、抜けそうなほど勢いはなさそうです。 このままファイナルラップに入ります。 ライコネンがトップでチェッカーを受けます。 アロンソとマッサが続き、ベッテルが前回のクラッシュを帳消しにする形で4位入賞と大健闘。 バトンも今年最高位の5位でフィニッシュしました。 これでドライバーズチャンピオンシップは、ハミルトン、アロンソ、ライコネンの3人が可能性を残したまま最終戦に続きます。 ブラジルグランプリは面白いレースとなることが多いので、ファイナルラップまで楽しめそうです。 ベッテルは17位からの4位入賞、悪天候では凄い速さを発揮しますから要注目のドライバーですね。 チームメイトのリウッツィも6位入賞で、トロロッソはコンストラクターズでも7位に急浮上。 今回は兄貴分のレッドブルを完全に上回りました。 逆にBMWはウェットが苦手のようで、前回に続いて7位止まり。 日本勢ではホンダのバトンが5位入賞と今年のベストリザルト。 バリチェロは周回遅れの14位なので、バトンの頑張りが目立ちました。 バトンは路面状況の変化に対しての反応が良いようですね。 初優勝のときも同様で、完全なウェットより、路面がウェットからドライの間で変化する状況が得意のようです。 ラルフも良い走りを見せてくれましたが、こちらはちょっと気合が空回り、リタイアに終わりました。 トゥルーリ、バリチェロ、琢磨は仲良く?後方13位以下に並び、ロズベルグを挟んで左近が最下位。 バトン以外は天候に翻弄された結果となりました。 次は最終戦のブラジルです。 三つ巴のチャンピオンシップ争いが残った上に、来期のシートを争う為に下位のドライバーも激戦が予想されます。 良いレースでのチャンピオン決定を期待しましょう。 結果 ポールポジション ルイス・ハミルトン 優勝 キミ・ライコネン 2位 フェルナンド・アロンソ 3位 フェリペ・マッサ ファーステストラップ 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