2008年 F1 TV観戦記 チーム総観
 
 
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最後の瞬間まで ギリギリの熱い戦いが続いた、2008年の各チームについて振り返ってみましょう。


フェラーリ  コンストラクターズ1位
マシンの速さを生かして、コンストラクターズチャンピオンを獲得しました。
しかし、戦略やピット作業ではチャンピオンチームらしからぬ失態も多かったシーズンでした。
昔の悪しきフェラーリのように、同じ間違いを繰り返すという悪癖が戻ってきたようで、来季に不安が残るチーム体制である点が非常に気になります。

マシンはタイヤが温まりにくいレースを除いて、一貫して速さをキープ。
空力から足廻りに掛けてのバランスの良さと、エンジンのパワフルさは、シーズンを通してトップレベルでしたね。
対して、戦略やピット作業では失態を連発、更にエンジンブローも多く、マッサは1ポイント差でチャンピオンを逃し、チームとトラブルに泣いたシーズンとも いえました。
長くなったホイールベースの為か、アンダー傾向があったようで、ライコネンは成績が低迷。
それでもランキング3位は立派ともいえるでしょう。

来季はピットを含めた戦略面と遅れているKERSの開発がポイントとなりそうです。
再びチャンピオンを狙うには、レース戦略の改善が必須でしょう。
遅れているKERSの開発も、他チームにタイムで遅れをとるようだとチャンピオンは絶望的になります。


BMWザウバー  コンストラクターズ3位
安定感は全チームでもトップ、安定したポイント獲得でコンストラクターズでも2位に接近した3位となりました。
開幕前は過激な空力の変更で不安を覚えるも、シーズンに入ったら安定した速さを見せてくれました。
ドライバー二人の成績に違いが少なかったことも特徴的で、バランスの良いマシンだったようですね。

ただ、シーズン途中の開発ペースは遅く、終盤ルノーに追いつかれてしまったことが、来期に対する不安な要素でもありました。
来季はKERSを含めた開発の早さが、成功の鍵を握りそうです。
今年同様に伸び悩んでしまうと、コンストラクターズ2位以上は見えてきません。


ルノー  コンストラクターズ4位
序盤は中段に沈んでいたものの、シーズン終盤に来ての2連勝で、一気にコンストラクターズ4位を確保しました。
やはりアロンソ再加入による効果が絶大だったようで、チームの士気が去年とは違って見えました。
マシンの開発以上に、ブリジストンタイヤを使いこなせるようになった点が大きなポイントだったようです。

来季はレギュレーションに大きな変更があるので、復活するチャンスといえます。
アロンソと共にチャンピオンに復活する為には、革新的なアイデアが欠かせないでしょう。


ウィリアムズ  コンストラクターズ8位
序盤はトヨタエンジンとバランスの良いシャシーで上位入賞を果たしたものの、後半失速してコンストラクターズ8位に終わりました。
足廻りが最新のトレンドについていけなかったのが原因のようで、開発が進まなかったのは、チームの予算を考えれば仕方のないことかもしれません。

来季はレギュレーションの変更に上手く対応できるマシンを作れるか否かに、シーズン成績の全てがかかってきそうです。
序盤にポイントを取れないようだと、来季の浮上は望めないでしょう。


レッドブル  コンストラクターズ7位
マシンの素性は良かったものの、エンジンパワーに泣いて、弟分のトロロッソにも負けるシーズン7位に終わりました。
マシンの信頼性は向上したものの、クルサードは引退発表の影響か、走りに精彩が見られず成績も低迷しました。

来季はエンジンパワーをアシストできるKERSの開発と使いこなしがポイントとなりそうです。
またルノーエンジンも改善されるようなので、トロロッソに負けることは無さそうですね。
今期初優勝したベッテルの活躍に注目でしょう。


トヨタ  コンストラクターズ5位
序盤から中段の中で、堅実にポイントを獲得し、終わってみればシーズン5位を確保しました。
さすがにルノーほどの改善は出来なかったものの、シーズンを通してしっかりと開発を行ない、中段の中でも上位をキープ。
ドライバーのグロックも予想に反して成長しましたね。

来季は、クルマの不況に影響されないで開発が出来るか否かで、成績が決まりそうです。
プリウスの技術が活用できるKERSは得意なはずなので、後はマシンとのマッチングがポイントです。
これで成績があげられないと、それ以降のF1活動にも支障が生じるかもしれません。


トロロッソ  コンストラクターズ6位
驚きの初優勝で、兄貴分のレッドブルを抜いてコンストラクターズ6位を確保です。
特に新しいシャーシの良さが大きなポイントだったようで、シーズン後半一気にタイムアップしました。
終盤は常にレッドブルを上回るなど、フェラーリエンジンにも助けられた部分がありそうでしたね。

ただ来季は、ドライバーすら確定していないところが不安要素といえそうです。
さらに再来年からはシャシー設計の問題もあって、チームの存続自体が危ぶまれています。
つまり来季しかアピールする時間がないので、チームの必死さが上手く回るか、焦りで自滅するかで成績が左右されそうです。


ホンダ  コンストラクターズ9位
唯一バリチェロの表彰台獲得が今年のポイントでした。
メーカー系チームで最低ランキングが2年連続、しかもシーズン終了後にF1からの撤退を発表。
寂しい...バトンが....ロス・ブラウンがもったいない.....


スーパーアグリ  コンストラクターズ11位
なんと、目立ったレースもなく、シーズン途中での撤退でした。
スポンサーとのトラブルらしいですが、非常に残念。
今年は日本のメーカー(ホンダ)にとっては、最悪の年になりました....


フォースインディア  コンストラクターズ10位
順当に?テールエンダーでした。
スーパーアグリとは良い争いをしていたのですが、いなくなってからは最後尾をほぼ独占。
ホンダと争うシーンも見られ、逆にホンダの不調を印象づけることにもつながったようです。
逆に言えば、それほど上位のチームとはタイム差がなかったということなので、来季のレギュレーションを上手く活用できれば、上位進出も期待できそうです。


マクラーレン  コンストラクターズ2位
さすがに安定した速いマシンを作って、コンストラクターズ2位を死守しました。
しかし、マシンがあまりにもハミルトン向きであったようで、コバライネンのポイントが伸びずにBMWに接近される結果となりました。
マシンの開発自体は順調で、常にトップレベルをキープ、さすがに予算が豊富なチームです。

マシンが速い時はフェラーリより速いのですが、遅い時はBMWにも負けそうになるなど、速いながらも癖が強いマシンだったようです。
チーム戦略はロス・ブラウン時代のフェラーリに近い、ダイナミックな戦略を取ることもありましたね。
ピット作業も早く確実で、チャンピオンチームとしてもふさわしいようなレースをしていました。

来季は新レギュレーションへの対応と、ロン・デニスの進退に注目かもしれません。
また、両ドライバーにバランスよく対応したマシン作りが、コンストラクターズチャンピオン獲得には欠かせない要素となりそうです。


総論
今期はチームによる総力戦という印象が強いシーズンで、フェラーリ対マクラーレン対BMWといった、チームでの争いにも注目が集まりました。
特にフェラーリはマッサ向きのマシン、マクラーレンはハミルトン向きのマシンだったので、チームメイトが霞んでしまうという、ちょっとかわいそうな部分が 目立ちました。
対するBMWは両ドライバーで獲得ポイントの差が少なく、安定してバランスよくポイントを獲得していた点が印象的でしたね。
それにしても、ホンダの撤退は本当に残念、スーパーアグリも加えて、日本の2チームが今シーズンで消えてしまいます。
トヨタも赤字なので、F1に使える資金が大幅に減りそうで不安ですね。

来季は、レギュレーションに大幅な変更が加わります。
この変更に対する、各チームの対応が成績の鍵を握るシーズンになるでしょう。
それと同時に、戦略面でも新しいレギュレーションに対応した新しい戦略が必要になるかもしれません。
ドライバーの変更は少ないので、チームの総合力が問われるシーズンとなりそうです。



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