2006年 F1 TV観戦記 第18戦 ブラジルGP
 
 
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第18戦のブラジルGPの決勝です。
予選はフェラーリのマッサが3度目のポールポジション。
Q3ではミハエルがマシントラブルで10位、最終戦で運がありません。
続くの2位ライコネン、3位トゥルーリと少し面白い配列で、アロンソは4位と堅実な位置を確保。
ホンダのバリチェロは5位と好位置、バトンは14位とちょっとミスしたようです。
今回はタイムが接近しているので、ちょっとしたミスで順位が大きく変わってしまいました。
琢磨、左近は並んで21位、22位スタートです。
フリー走行のラップタイムは良かったので決勝での巻き返しに期待しましょう。



いよいよ決勝がスタートします。
昨日の予選より、気温が上がっているようで、気温の差によるタイヤの状態が気になるところです。

紙ふぶきが舞っています。
ラジエーターに入ってトラブルを起こさなければ良いのですが、ちょっと心配です。

全車グリッドについてスタート準備完了。
ミハエルにとっては最後のレーススタートです。
全車順当なスタートのようで、1コーナーを過ぎていきます。
ここでミハエル、BMWのマシンに並び、縁石をいっぱいに使って抜こうとしますが、抜けず一旦後退。
次のコーナーでBMWを2台まとめてかわしてポジションアップ。

その後で、ウィリアムズのマシン同士が接触。
ロズベルグがウェーバーにぶつかってフロントウイング破損。
ウェーバーがウェーバーの目の前で、不意に減速した感じにも見えます。
ウェーバーはリアウイングをなくしてスローダウン。
ロズベルグもフロントウイングをなくし、一旦コースを外れてから再びコースに戻りました。

オープニングラップはマッサがトップ、続いてライコネン、トゥルーリ、アロンソ、バリチェロ、フィジケラ、ミハエル、ラルフ、クビサ、バトンのトップテン にデラロサ、ハイドフェルド、リウッツィ、スピード、琢磨、クルサード、アルバース、左近、ドーンボス、モンテイロと続きます。
何と琢磨、スタートダッシュで15位に浮上していました。

ここでロズベルグ、コントロールを失ってクラッシュしています。
ピット手前で、そのまま壁に突っ込んでいきました。
ウェーバーもピットに戻りましたが、そのままリタイアです。
ここでセーフティーカーが入ります。

破片がかなり飛び散っているようで、セーフティーカーが5周引っ張りました。
7周目セーフティーカーがいなくなって、レース再開。
ミハエル、フィジケラのインをうかがいますが、ちょっと抜けませんでした。
リスタートで、バトンがラルフとクビサをかわして8位に上がっています。
他は順位変動なし。

9周過ぎて、マッサがファーステストラップ、ライコネンとの差を広げます。
ここでミハエル、フィジケラをパスしましたが、フィジケラのフロントウイングと接触したか、ちょっとふらついています。
ミハエル、タイヤバーストでスローダウンです。
しかし、フィジケラと接触していたらチャンピオンシップでの大問題だと思うのですが、ちょっと気になるトラブルです。
トラブル位置がピットを過ぎていましたから、ピットまで丸一周スロー走行しなければいけません。

ようやくピットに戻り、タイヤ交換と給油を行います。
ピット作業は11.1秒ですが、ピットアウトでマッサの真後、1周遅れで最下位も20位まで転落。
あまりにも大きい差がついてしまいました。
ラルフも何かのトラブルか、ピットインして19位に落ちています。

10周終わって、マッサとライコネンの差は6.3秒、アロンソとは9.5秒、フィジケラは11.1秒、バリチェロは13.7秒、バトンが14.2秒、クビ サが17.3秒、デラロサが18.8秒と、マッサが差を広げています。
アロンソ以下バトンまでが同じようなタイムで続いているようです。
ここでトゥルーリピットインしてリタイア、さっきピットに入ったラルフもリタイヤだったようです。
これでブリジストン勢、フェラーリ以外の上位トヨタとウィリアムズは全滅で、せっかくの良いタイヤが無駄に終わりました。

ミハエルとフィジケラのリプレイで、位置関係を見ると接触しているようではありますが、はっきりはしません。
接触していたら、チャンピオンシップにおける大問題のはずです。

13周経過で、マッサがライコネンとの差を9.5秒まで広げて独走、というよりライコネンが少し遅れているのか、アロンソ以下の差が縮まってきました。
ここで、クルサードもスローダウンしています。
今回のクルサードは予選から不調で、決勝もトラブル、今回のレースはミハエル同様、ベテランにはハードラック続きのようです。
ようやく、ピットに戻りましたが、修理は難しいようで、リタイアです。

残り56周、映像には映りませんが、琢磨が12位まで上がっているようで、すぐ上のリウッツィの真後ろまで迫っています。
左近も14位まで浮上、今回のスーパーアグリは調子良さそうです。
バトンが、ずっとバリチェロの後ですが、地元のバリチェロのタイムがもうひとつ上がらないようです。

レースは淡々と進んで、残り51周、デラロサの真後ろにハイドフェルドが迫っています。
今年後半の、BMWの躍進は目を見張るものがあります。
残り50周でライコネンが先陣を切ってピットイン、8.5秒でピットアウト。
フィジケラ、バリチェロもピットイン、バリチェロが出るときフィジケラと接触寸前、バリチェロが引いてなんとか無事にピットアウトします。

残り49周、リウッツィに迫る琢磨のオンボード映像が入ってきました。
滑りやすいこのコースで速いのは、意外にマシンの素性が良いのかもしれません。
ここでの順位はトップにマッサ、続いてアロンソ、バトン、クビサ、デラロサ、ハイドフェルド、ライコネン(1)、フィジケラ(1)、バリチェロ(1)、ス ピードのトップテンに、リウッツィ、琢磨、アルバース、左近、ドーンボス、モンテイロ、ミハエルと続きます。
((1)内の数字はピットストップ回数です)

残り47周、マッサがピットイン、8.3秒と順当なタイムでピットアウト、バトンの後でコース復帰です。
残り46周でバトンがピットイン、7.9秒でピットアウト、フィジケラの前でコースに戻り、ポジションアップです。
残り45週でようやくアロンソがピットイン、8.7秒のストップ後、コースに戻ります。
アロンソはピットのタイミングでライコネンを抜いたようです。

残り43周、ストレートエンドでバトンがライコネンをタイヤスモークを上げながら、ぎりぎりで抜いて4位浮上です。
今までのバトンからは考えられない攻めた走りです。
初優勝以来、何か吹っ切れたような良い走りが続いていますね。

残り41周、ハイドフェルドがスピードに接触、バーツが飛びました。
スピードが、ストレートエンドで飛び込んできたハイドフェルドに気付かずインを閉めての接触。
ここはスピードの経験不足が感じられるところです。
ここでの順位は、マッサ、デラロサ、アロンソ、バトン、ライコネン、フィジケラ、バリチェロ、クビサのトップ8です。
マッサは2位のデラロサに18.0秒と、完全に独走状態です。

残り39周で、ミハエルがいつの間にか13位まで浮上。
ドーンボスを簡単にかわして12位に上がります。
まだピットインしていないデラロサは、アロンソを抑えるのに必死のようで、コーナーでタイヤスモークを上げています。

残り36周、デラロサがようやくピットイン、10.8秒といっぱい燃料を積んでピットアウト、上位で唯一のワンストップ作戦のようです。
ここでドーンボスもピットインしています。
残り35周、10位ミハエルがハイドフェルドの後まで追いつきました。
ストレートで簡単にかわして9位浮上です。

残り34周での順位は、マッサ、アロンソ、バトン、ライコネン、フィジケラ、バリチェロ、クビサ、ミハエルのトップ8です。
既にミハエルはトップから42.6秒差まで追い上げています。
追い抜きながら尚且つ、マッサより1秒くらい速いラップを続けている計算になります。
ここでミハエルは1分12.8秒のファーステストラップ、すごいラップタイムで更に上位を狙います。

残り33周、ハイドフェルドがピットインしてノーズ交換も行います。
スピードとの接触で壊れたまま、ここまで8周ほど引っ張りました。
ノーズ交換込みで10.2秒ですから早い作業でした。

バトンがずっとアロンソの後ですが、抜けそうでで抜けない状態が延々続いています。
残り31周、クビサをかわして7位浮上、と思いきや、いきなりミハエルがスローダウン。
クビサに抜き返されました。
何か一瞬、パワーを失って、また元に戻ったようです。
予選でトラブルが出た燃料噴射系の部分が完全ではないのかもしれません。
今は、レーシングスピードに戻って、再びクビサに迫ります。

残り30周、ストレートの進入でクビサを再びかわして7位浮上。
立ち上がりの加速がまったく違います。

残り26周での順位は、マッサ、アロンソ、バトン、ライコネン、フィジケラ、バリチェロ、ミハエル、クビサ、デラロサ、琢磨のトップテンにスピード、ハイ ドフェルド(2)、ドーンボス、リウッツィ、アルバース、左近、モンテイロと続きます。
ハイドフェルド以外は全車1回のピットインです。
琢磨が10位まで上がっています。

残り25周、バリチェロが2回目のルーティンストップの先陣を切ってピットイン、8.3秒でピットアウトです。
残り24周でミハエルもピットイン、7.7秒でミハエル最後のピットアウト。
デラロサの前でコースに復帰します。

残り22周、フィジケラがピットイン、7.2秒でピットアウトです。
バリチェロに近づいてきたミハエルが1分12.3秒のファーステストラップ。
給油直後とは思えないラップタイムで周回しています。

残り21周、バトンがピットイン、7.3秒でピットアウト。
アロンソのピットのタイミングが気になります。
残り20周、ミハエルがストレートの途中でバリチェロをかわしました。
ライコネンがピットイン、7.1秒のストップで、バトンの後でコースに戻りました。

残り19周、マッサがピットイン、6.7秒と早い作業でピットアウトしていきます。
それでもトップで復帰、今回のフェラーリとブリジストンは異次元の速さですね。

残り17周、アロンソがピットイン、6.8秒でバトンの前でコースに復帰します。
バトンは前の周、周回遅れに引っかかっていたようです。

残り16周、ハイドフェルドがオーバーランして順位を落としています。
今回はちょっと不安定な走行が続きます。

残り14周での順位は、マッサ、アロンソ、バトン、ライコネン、フィジケラ、ミハエル、バリチェロ、デラロサ(1)、クビサ、琢磨のトップテンに、ドーン ボス(1)、ハイドフェルイド、スピード、リウッツィ、アルバース、モンテイロ(1)、左近と続きます。
(3台以外は2ストップ)
ミハエルがフィジケラの真後ろに迫ってきました。

残り13周、フィジケラに迫っていたミハエルが、またもやスローダウン。
すぐレーシングスピードには復帰しましたが、かなり不安定な状態は心配です。
コーナーの立ち上がりでのスローダウンなので、やはり燃料系でしょう。

残り11周、アルバースがオーバーランしています。
ここでドーンボスがピットイン、変則の2ストップでした。
残り9周、ミハエルがストレートエンドでフィジケラのインをうかがうも抜けません。
が、フィジケラがブレーキミスでオーバーラン、ミハエルが5位浮上。
あのフィジケラがミスするほど、ミハエルのプレッシャーって大きいんですね。

残り7周、ライノネンの真後ろにミハエルが迫ってきました。
ここでハイドフェルドがストレートエンドでコースアウト、イエローフラッグです。
ストレートエンドでマシントラブルらしく、いきなりリアが回ってスピン、そのまま壁にぶつかりました。
大事に至らず幸いでした。

ミハエル、ライコネンの真後ろまで迫っていますが、このコース唯一の抜き所の1コーナでイエローフラッグが振られているので、なかなか抜けません。
残り5周、インフィールドでライコネンに仕掛けますが、さすがに抜けません。
ちょっと差がついて、この周のストレートエンドでの追い越しは無理。

残り4周、再びライコネンに迫ります。
このストレートエンドでは、ライコネン、上手いライン変更で何とかミハエルを抑えます。
まさに手に汗握る攻防。
再びストレートエンドに向かいます。
ここでミハエル、ライコネンに並んで1コーナー。
きれいにサイドバイサイドで1コーナーを抜けて、そのままライコネンをかわしていきます。

このシーン、まるでミハエルの最大のライバルだったミカ・ハッキネンとの、幾度ものバトルを髣髴とさせるシーンでした。
ハッキネンはライコネンと同じフィンランド出身の上、同じくシルバーアローのマクラーレンドライバー。
このコースを訪れているハッキネンの目の前で、涙物の好バトルです。
しかも来期はライコネンがミハエルの後を継いでフェラーリ入りなのです。
ここに至って、最高のシーンを見せてもらいました。

ラスト1周、ミハエルが更にファーステストラップで追っていますが、後1周。

そして、チェッカーフラッグ。
1位には、そのままマッサが入り、地元優勝です。
2位はアロンソ、3位はバトンとそのままで、ミハエルは4位でフィニッシュ。
これでアロンソのドライバーズタイトル確定。
フィジケラも6位フィニッシュで、ルノーのコンストラクターズタイトルも確定。

今回の最終戦はすごい結果でした。
マッサの地元優勝。
アロンソのドライバーズチャンピオン獲得。
ルノーのコンストラクターズチャンピオン獲得。
ミハエルの引退レース。
全てこの1選での出来事です。

このレース、やはり1番印象に残ったのがミハエルの走りでしょう。
予選のトラブルから、決勝のタイヤバーストやスローダウン、レースでの驚異的なラップタイムにオーバーテイク。
これだけ色々なことが起きての4位ですから、結果としては残念でもありますが、素晴らしいレースを魅せてくれました。

アロンソの2年連続タイトル獲得、若いのに、この安定感はたいしたものです。
おめでとうですね。
来期マクラーレン移籍で、どういう結果になるか、今から楽しみです。

マッサも地元優勝で2勝目。
フェラーリ入りで大きく成長しました。
序盤はミハエルの影に隠れていましたが、中盤以降、ミハエルを越えるラップを出すことも多くなり、今年一番成長したドライバーといえそうです。

バトンは、念願の初優勝以来、良いレースをするようになったのが印象的です。
また、琢磨も10位と入賞は出来なかったもののミッドランドとトロロッソを実力で下しての順位ですから立派な結果です。
ファーステストラップも全体で9位と速かったのですが、左近は更に上位の7位。
左近はタイムが安定して出せれば、かなり良いドライバーになるかもしれませんね。

来期は、ドライバーの移籍やレギュレーション変更で、大きく勢力図が変わるかもしれません。
その中で、飛び出してくるドライバーやチームがどこになるのか、楽しみにしながら来期を待ちたいと思います。

今年、このサイトを応援してくださった方々、本当にありがとうございます。
来年は、更に良い内容を掲載出来るようにがんばりますので、来期もよろしくお願いします。





結果
ポールポジション  フェリペ・マッサ

優勝  フェリペ・マッサ
2位  フェルナンド・アロンソ
3位  ジェンソン・バトン

ファーステストラップ  ミハエル・シューマッハー

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