2007年 F1 TV観戦記 第2戦 マレーシアGP |
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テストをはさんで第2戦のマレーシアGPがいよいよはじまりました。 ポールポジションは前線の雪辱を果たす形でマッサです。 2位はアロンソで、軽い状態でタイムが良いので、決勝は若干マクラーレンが有利かもしれません。 3位は前線優勝のライコネンに4位のハミルトンとフェラーリとマクラーレンが上位を独占です。 日本勢はトヨタが8位と9位と前線と同じ予選位置につけています。 スーパーアグリの琢磨が14位と本家ホンダの15位バトンを抑え、18位デビットソンも19位バリチェロを抑えました。 ホンダの不調は深刻のようです。 トヨタの表彰台とスーパーアグリのポイント獲得に期待しましょう。 フォーメーションが終わって、さあ、レーススタートです。 出足は順当ですが、伸びはマクラーレンの方が良く、アロンソがマッサをパス。 アロンソに詰まったマッサはライコネンの邪魔して、ハミルトンが2位に浮上しました。 スタートはマクラーレンとフェラーリでは明暗が分かれました。 早くもイエローフラッグ、スーティルがサンドトラップで止まっています。 オ^プニングラップを終わって、トップがアロンソ、以下ハミルトン、マッサ、ライコネン、ハイドフェルド、クビサ、ロズベルグ、フィジケラ、トゥルーリ、 コバライネンのトップテンに、ウェーバー、クルサード、ラルフ、スピード、デビッドソン、バトン、リウッツィ、ブルツ、琢磨、バリチェロ、アルバースと続 きます。 琢磨が順位を落とし、デビットソンが順位を上げています。 序盤からマッサがハミルトンに仕掛けますが、なかなか抜けません。 マッサがイライラしている様子が伺えます。 その間にアロンソがじわじわと差を広げています。 リウッツィがピットに入る直前、琢磨が映像に映りました。 字幕のミスで、琢磨がブルツを抜いた表示になっています。 そのリウッツィはフロントノーズを交換、タイヤも換えて出て行きます。 どこかで接触があったようです。 3周目、マッサが一旦ハミルトンに並びかけるも、インを守ったハミルトンが綺麗な立ち上がりで抜かせません。 マッサが再び仕掛け、一旦前に出るも立ち上がりが遅れた隙にハミルトンが抜き返します。 結果、ライコネンがマッサに並びかけるも、ここはマッサが抑えます。 それにしてもハミルトン、落ち着いています。 このあたりの状況判断は、ベテラン並みです。 4周目、ハミルトンに綺麗に抑えられた焦りか、オーバーラン、ハイドフェルドの後5位まで落ちてしまいました。 今年のマッサは気合が焦りになっているようで、不安定さが目立ちます。 マッサはバトルになって初めてブラジル人の血が出てくるのかもしれません、しかも悪い方向で。 このドライビングではワールドチャンピオンは遠そうです。 6周経過で1位アロンソから、ハミルトンは既に7.5秒遅れ、ライコネンが8.1秒、ハイドフェルドが11.2秒、マッサが12.6秒、クビサが14.9 秒、ロズベルグが15.2秒、フィジケラが17.5秒遅れています。 アロンソ独走、フェラーリの二人は共に前のクルマに引っかかってタイムを上げられない状態です。 14周経過で、トップ5の順位は変わらず、ハミルトン13.4秒遅れ、ハイドフェルドが21.1秒遅れとタイム差が広がっています。 既にリアタイヤのソフトタイヤを表す白線が見えなくなって、かなり磨耗が進んでいるようです。 17周経過、残り39周でマッサがピットイン、同じソフトタイヤに換えて9.4秒でピットアウト。 序盤必要以上に焦っていたのは、燃料が軽かったのでコースで抜かないと逆転できなかった為のようです。 残り38周でアロンソがピットイン、こちらも同じソフトタイヤに変えてピットアウトです。 続いてライコネンもピットイン、同じくソフトからソフトに交換で、10.0秒かかってピットアウト。 不運なことにフィジケラの後に入ってしまいました。 残り37周、今回好調のロズベルグがピットイン、こちらもソフトからソフトに交換、フロントウイングも軽く調整し、7.8秒でピットアウトです。 ちょっと給油が少なめです。 残り36周でハミルトンがピットイン、同じソフトタイヤに交換で、7.4秒と軽めの給油でピットアウトしました。 給油短めのハミルトンと長めのライコネン、次のピットストップに注目ですが、フィジケラに抑えられた格好のライコネンはハミルトンからかなり遅れてしまい ました。 残り35周、ペースがようやく上がってきたラルフが、スピードをパス、バリチェロに襲い掛かります。 残り34周でハイドフェルドがピットイン、こちらもソフトからソフトに交換、8.6秒でピットアウト。 トップチームはソフトタイヤでスタート、1回目ソフトタイヤに交換、2回目ハードタイヤに交換と同じ作戦を取ったようです。 ここでハミルトンが軽い給油の状態でファーステストラップをマークしたようです。 ここでの順位は、トップがアロンソ(1)以下、ハミルトン(1)、フィジケラ(0)、ライコネン(1)、ハイドフェルド(1)、マッサ(1)、ロズベルグ (1)、クルサード(0)、トゥルーリ(1)、コバライネン(1)のトップテンに、ブルツ(1)、ウェーバー(1)、クビサ(1)、バリチェロ(1)、ラ ルフ(1)、バトン(1)、スピード(1)、琢磨(1)、デビットソン(1)、リウッツィ(2)と続きます。 (1)内の数字はピットストップ回数です) クビサからデビットソンまで数珠繋ぎで続いています。 クビサに抑えられている状態で、ハイドフェルドのペースに対して遅すぎるクビサはトラブルを抱えているようです。 残り27周、ハミルトンがアロンソの後8.4秒まで接近してきました。 燃料が軽いとはいえ、ハミルトンが良いペースでアロンソに近づいています。 逆にライコネンはアロンソから20.7秒遅れ、不安が残るエンジンを労わった走りに切り替えたのでしょうか、今ひとつタイムが上がりません。 残り25周、コバライネンにブルツが接近してきました。 ブルツはここに来て、ようやくレーススピードに慣れてきた感じを受けます。 ここで順位は、アロンソ、ハミルトン、ライコネン、ハイドフェルド、マッサ、ロズベルグ、フィジケラ、トゥルーリ、コバライネン、ブルツのトップテンに、 ウェーバー、クルサード、バリチェロ、バトン、スピード、琢磨、デビットソン、リウッツィ、ラルフ、クビサと続きます。 (後ろ3台が2ストップ、他は全車1ストップ) 残り19周、マッサはハイドフェルドに延々と引っかかっていますが、マッサ自身のドライビングにもコーナーでの不安定さが目立ちます。 そしてコバライネン、今回も後半になってコースをはみ出すようなシーンが見られます。 新人とはいえ、ちょっと不安定さが気になるところです。 残り18周、ハミルトンが前回の給油から予想された通り、早めのピットインです。 ハードタイヤを履いて7.6秒でピットアウト、マッサの後でコースに復帰します。 残り17周でアロンソがピットイン、ハードタイヤに換えて7.2秒でピットアウトです。 アロンソはピットボードで指示を出されていたので、無線が使えない状態かもしれません。 続いて残り16周でマッサがピットイン、ハードタイヤに換えて7.5秒でピットアウト、ハイドフェルドより早く入ったので抜けそうにありません。 残り15周でライコネンがピットイン、ハードタイヤを履いて6.9秒でピットアウト、ハードタイヤでの走行を短くする作戦だったようですが、途中のロスタ イムが大きく響いて今回は不発だったようです。 残り13周、ここでバリチェロのクルマのG表示が出ました。 ブレーキで3.9G、コーナーで2G超えています。 一般のクルマがフルブレーキで1G位なので、コーナーですら倍以上のGがかかっているんですね、すごいものです。 あっと、ここで良いポジションを走っていたロズベルグが止まってしまいました。 若干煙が見えますが、原因ははっきりしません。 残り9周、ライコネンがハミルトンとの差を4.7秒まで縮めてきました。 アロンソとライコネンの差はあまり変わっていないので、ハミルトンが若干遅れているようです。 ですが、1周当たり1秒以下なので、オーバーテイクは困難なタイム差ではあります。 ハミルトンの遅れている原因が、マシンのセッティングによる差なのか、体力的な原因なのか、ちょっと気になります。 残り7周での順位は、アロンソ、ハミルトン、ライコネン、ハイドフェルド、マッサ、フィジケラ、トゥルーリ、コバライネン、ブルツ、ウェーバーのトップテ ンに、バリチェロ、バトン、琢磨、スピード、ラルフ、デビッドソン、リウッツィ、クビサと続きます。 残り5周でハミルトンとライコネンは3.1秒差、最終ラップで追いつきそうです。 ハミルトンはコーナーでの動きがちょっとぎこちなくも見えます。 残り3周、差が1.7秒、ハミルトンがこの状況でも落ち着いてマシンjコントロール出来るか、面白くなってきました。 残り2周で差は1.2秒、ワンミスで順位が変わる状態です。 そのまま最終ラップに入ります。 差は0.8秒、ですが真後ろまでは入れません。 アロンソが先にゴール、マクラーレンでの初優勝です。 ハミルトンが2位、ライコネン3位でそのままゴール。 ハミルトンが逃げ切ってマクラーレンがワンツーフィニッシュです。 ハイドフェルドがまたもや表彰台に届かず4位、マッサが続いて5位フィニッシュ。 トヨタのトゥルーリがルノーに挟まれ7位入賞、ホンダはバリチェロ11位、バトン12位でスーパアグリの琢磨が続いて13位に入りました。 完走は18台で最後尾でも1Lapしか遅れていない接近戦でした。 アロンソとハミルトンの嬉しそうな表彰台とライコネンのつまらなさそうな表彰台が好対照です。 表彰台を見る限り、ハミルトンは体力的には大丈夫だったようで、途中水分補給できず暑さで集中出来なかったようですね。 ひょっとすると、アロンソと新人ハミルトンのコンビは、ライコネンとマッサのコンビより強力かもしれません。 今回のフェラーリ失速は、ほとんどがマッサのミスとめぐり合わせの悪さが原因でした。 特にマッサはライコネンを意識しすぎているようで、焦りを強く感じるドライビングに終始していました。 落ち着けば速いのですから、精神面での安定次第でマッサの今年の結果が変わりそうです。 戦略面でフェラーリに冴えが見られないのは、ロス・ブラウンの離脱の影響がかなり大きく響いているようです。 逆にデザイナーのニューウェイを失ったマクラーレンは、マシンの速さはそのままに信頼性を手に入れたようで、このあたり、同じ損失でも結果が大きく異なっ てしまうものですね。 日本勢では、トヨタはなんとかポイント圏内に踏みとどまっているものの、ホンダの不調は深刻です。 スーパーアグリはファーステストラップのタイムが上がっているのは良い傾向でしょう。 去年型(とほとんど同じはずの)スーパーアグリと変わらないタイムで、ドライバーの能力を考えると悪くなっているともいえそうな位の惨状です。 タイヤに対してサスペンションの作りが合っていないのかもしれませんね。 結果 ポールポジション フェリペ・マッサ 優勝 フェルナンド・アロンソ 2位 ルイス・ハミルトン 3位 キミ・ライコネン ファーステストラップ ルイス・ハミルトン 第2戦レース結果 第3戦へ 第1戦へ ページトップへ |
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