2007年 F1 TV観戦記 第3戦 バーレーンGP |
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前戦から連戦で第3戦のバーレーンGPがいよいよはじまりました。 ポールポジションは前回と同じマッサで、前回のミスを挽回できるでしょうか。 2位はハミルトン、予選で初めてアロンソを抑えました。 3位はライコネン、4位アロンソと、フェラーリとマクラーレンががっぷり四つの状態です。 5位、6位はBMWと上位はマシンの性能差のままの結果となりました。 日本勢はトヨタのトゥルーリが9位とトップテンをなんとかキープ。 スーパーアグリのデビッドソンが13位と再び本家ホンダの15位バリチェロを抑えました。 今回はセカンド(と成績が低い)チームメイトが予選上位に来たチームが多く、荒れたレースになりそうな予感がします。 また、トップを争うライコネンとアロンソは共にチームメイトが予選上位なのでチーム戦略の面でも楽しみです。 フォーメーションラップが終わって、いよいよレースのスタートです。 マッサとハミルトンは順当なスタートですが、ライコネンがわずかに遅れますがなんとか抑えました。 しかし、ちょっと安定しないライコネンの隙を突いてアロンソが3位に浮上。 前回同様、マクラーレンの立ち上がりの良さが目立ちます。 ここでバトンとスピードが接触、コース上を塞いでしまいました。 当然セーフティーカーが入ります。 コーナーで渋滞の中、行き場が無くなっての接触のようで、スーティルもノーズを壊していました。 これは不運としかいいようがありません。 3周目、セーフティーカーがいなくなってリスタートです。 ハミルトン、上手く加速してマッサに迫ります。 抜くまでには至らないものの、リスタートでのハミルトンの状況判断能力も新人とは思えない鋭さがあります。 ここでの順位は、トップのマッサに、ハミルトン、アロンソ、ライコネン、ハイドフェルド、クビサ、フィジケラ、ウェーバー、コバライネン、トゥルーリの トップテンに、ブルツ、デビッドソン、ロズベルグ、琢磨、クルサード、バリチェロ、ラルフと続きます。 5周目、ハミルトンがマッサに迫り、ライコネンがアロンソに迫る展開ですが、なかなか抜くまでには至りません。 アロンソがハミルトンより遅れているのは、燃料が重たい為でしょうか。 10周目、マッサとアロンソの差が4.0秒に開きました。 アロンソのペースが上がらないようで、ハイドフェルドがアロンソの後2.2秒、ライコネンの1.5秒後に近づいています。 抑えられているライコネンもちょっと不安でしょうか。 トゥルーリの後にブルツとロズベルグが迫って、並びかけようとしますが抜けません。 あっと、ここで追っているロズベルグがオーバーラン、クルサードに抜かれて一つ順位を落とします。 今回はスタートでミスをしているので挽回する為にあせったか、若さを感じるシーンでした。 12周目、今度はクルサードがブルツに仕掛けますが、ここはブルツが抑えます。 その後ではラルフが琢磨に接近、琢磨自身もデビットソンに引っかかっている状態です。 今年はいたるところで接近戦、見ていて飽きないレース展開になっています。 16周終わって、マッサとハミルトンの差は1.3秒、アロンソは8.6秒遅れ、ライコネンは9.0秒、ハイドフェルドは10.4秒、クビサは21.3秒、 フィジケラは22.2秒、ウェーバーが23.5秒遅れで続きます。 アロンソのペースが遅い点が気になります。 燃料が重いのか、セッティングのミスか、軽いマシントラブルか。 ライコネンやハイドフェルドに抜かれてしまうと厳しい状況になりそうなラップタイムです。 残り40周でクルサードとブルツがピットイン、入った順位のままピットアウト。 ラルフもピットインしていました。 残り39周、ハミルトンがファーステストラップを記録、軽い状態でマッサに迫ります。 残り38周、上位陣のトップを切ってハミルトンがピットイン、9.9秒と長めの給油でソフトタイヤを履いてピットアウトです。 ロズベルグが最終コーナーでコバライネンと軽く接触、共にコースアウトしましたがコバライネンを抜きました。 並んでコーナーに侵入、コバライネンが止まりきれずにロズベルグが押し出される格好でした。 それにしても、今回のロズベルグは激しいレースになっています。 残り36周でマッサがピットイン、8.5秒でソフトタイヤを履いてピットアウト。 ハミルトンの前でコースに復帰、かなり差が開きました。 ここでフィジケラがバリチェロを抜いて12位に浮上、タイヤ交換後とはいえ、去年のチャンピオンであるルノーにしては低すぎる順位といえます。 残り35周でアロンソがピットイン、ソフトタイヤを履いて8.4秒でピットアウトします。 ここでリウッツィ、ピットインしてタイヤ交換後にガレージに入ってしまいました。 残り34周でライコネンとハイドフェルドが同時にピットイン、ライコネンが8.4秒、ハイドフェルドが7.9秒で共にソフトタイヤを履いてピットアウト。 ライコネンがアロンソを逆転、ハイドフェルドはアロンソの後でコースに戻ります。 残り32周でコバライネンがピットイン、ほとんど1ストップのタイミングですが、ソフトタイヤを履いて7.6秒でピットアウトします。 タイヤを2種類使用するレギュレーションの為、1ストップ作戦は取れない状況ですね。 ハードタイヤを如何に短く使うかが、今年のピット作戦のポイントかもしれません。 ほとんどのマシンが1ストップを終えた、残り31周での順位は、マッサ、ハミルトン、ライコネン、アロンソ、ハイドフェルド、デビッドソン(ピットイン 0)、クビサ、フィジケラ、ウェーバー、クルサードのトップテンにバリチェロ(ピットイン0)、トゥルーリ、ロズベルグ、ブルツ、コバライネン、ラルフ、 琢磨、アルバースと続きます。 ウェーバーのマシンは給油口が開いた状態なのでストレートが伸びず、クルサードに抜かれました。 残り29周でデビッドソンがピットイン、ソフトタイヤを履いてピットアウトします。 タイミングは1ストップですが、もう一度ハードタイヤへの交換が必要です。 ここでリウッツィ、一旦はコースに戻ったようですが、再びガレージに入り そのままリタイアです。 残り26周、なんとハイドフェルドがアロンソをかわし4位浮上、今年のハイドフェルドは一味違います。 このままゴールすれば3戦連続4位という、嬉しいような悔しいような微妙な結果となりますが、はたして何位でフィニッシュするのでしょうか。 残り23周、琢磨がエンジンブロー、そのままクルマを止めました。 久しぶりに派手なエンジンブローがスーパーアグリホンダとは、残念です。 残り20周で、マッサとハミルトンの差は10.3秒に開きました。 ライコネンがハミルトンの後ろ1.1秒まで迫り、次回のピットインが勝負になりそうです。 マッサからハイドフェルドまでは16.2秒、アロンソまで19.1秒なので、マクラーレン2台のペースが上がらない状態です。 残り19周、ここでウェーバーのマシンのパーツが飛んでしまいました。 毎度の事ながら、ニューウェイ設計のマシンは、パーツまでぎりぎりに削って造るのでこのようなトラブルが出やすいのです。 しかも速いマシンなら救いはありますが、遅い上に壊れる状態はホンダ同様、深刻かもしれません。 クルサードもリタイアしていたようで、ピットに帰っていました。 残り18周、バリチェロと接近戦だったラルフがコース上のパーツを踏みました。 マシンにダメージが無ければ良いのですが、チームがパーツの落ちている場所をドライバーに教えていない点は問題でしょう。 残り17周でマッサがピットイン、ハードタイヤを履いて8.2秒でピットアウトです。 ここでバリチェロがラルフをかわして13位に浮上。 残り16周、ライコネンがハミルトンより先にピットイン、ハードタイヤを履いて7.6秒でピットアウト。 同時に入ったハイドフェルドは7.1秒でピットアウトします。 これではライコネンがハミルトンを抜くことは難しそうです。 残り15周、2度目のピットが終わったデビットソンがブルツに迫ります。 ここで、ウェーバーがコース脇に止まっています。 残り14周でアロンソがピットイン、ハードタイヤを履いてウイング調整も行い、6.6秒でピットアウト。 ハイドフェルドの後でコースに復帰します。 ここでクビサがピットイン、6.4秒でピットアウトします。 残り13周、ソフトタイヤで25周も周回を重ねたハミルトンがピットイン、ハードタイヤを履いて7.1秒でピットアウト。 ライコネンの前でコースに復帰しました。 今年のマクラーレンには、今までに無い 戦略の切れ が見られます。 ここでの順位は、マッサ、ハミルトン、ライコネン、ハイドフェルド、アロンソ、クビサ、フィジケラ、トゥルーリ、コバライネン、ロズベルグのトップテン に、ブルツ、デビッドソン、バリチェロ、ラルフ、アルバース、スーティルと続きます。 残り6周、ハミルトンがマッサの後4.6秒まで差を詰めてきました。 ハードタイヤでのタイムはマクラーレンが良いようで、アロンソもハイドフェルドに迫っています。 残り5周でデビッドソンも白煙を上げてコースを外れてマシンを止めました。 今回のスーパーアグリは共にエンジンブローでリタイアです。 残り2周、マクラーレンの2台は共に前のマシンに迫ってきています。 最後のドラマはあるのか、最後まで目が離せない展開です。 後方ではフィジケラがトゥルーリに接近、こちらも最後まで分かりません。 そしてファイナルラップ、マッサとハミルトンの差は3秒あるので、逆転は難しいか。 そのままマッサがゴール、今年初優勝です。 そしてハミルトンが直後に続き、デビュー以来3戦連続表彰台の新記録を樹立しました。 ライコネンが3位、ハイドフェルドは3戦連続の4位、アロンソは5位でフィニッシュです。 マッサとハミルトンの嬉しそうな、前戦同様つまらなそうなライコネンが好対照の表彰台となりました。 今回のレースで目立ったのは、ハードタイヤとソフトタイヤでのタイム差です。 ソフトタイヤで苦しそうだったマクラーレンが、ハードタイヤに換えた途端にラップタイムが上がりました。 トラクションコントロールや空力・足廻りのセッティングをどちらのタイヤに合わせるかによって、ラップタイムに変化が生まれるようです。 今回のレースは、2つのタイヤに対して両立できるセッティングとタイヤ戦略のうまい使い方を先に見つけたチームが抜け出しそうだということがはっきり表れたレースになりました。 日本勢は、トヨタはトゥルーリが再び7位で堅実さを見せましたが、ホンダは終始スーパーアグリの後、そのスーパーアグリは揃ってエンジンブローというホン ダ(エンジン)にとって最悪のレースとなりました。 次回までレースの間隔が開くので、しっかりした改善を期待したいものです。 序盤とはいえ、アロンソ、ライコネン、ハミルトンの3人が22ポイントでチャンピオンシップポイントが並ぶという前代未聞の状態となりました。 ハミルトンのデビュー以来3連続表彰台、ハイドフェルドの3回連続4位と新記録、珍記録も記録されるというすごいシーズン序盤戦が終了して、次戦からいよいよヨーロッパラウンドが始まります。 各チームの開発競争も熾烈になるので、ますます白熱したレースに期待しましょう。 結果 ポールポジション フェリペ・マッサ 優勝 フェリペ・マッサ 2位 ルイス・ハミルトン 3位 キミ・ライコネン ファーステストラップ フェリペ・マッサ 第3戦レース結果 第4戦へ 第2戦へ ページトップへ |
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