2008年 F1 TV観戦記 第9戦 イギリスGP |
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F1 2008年第9戦 イギリスGPがはじまりました。 混戦が続くチャンピオンシップの流れが変わるグランプリになるのか、楽しみなレースとなりそうです。 不安定な天候と路面状況で大混乱の予選を制して、ポールポジションを獲得したのはコバライネンです。 2位にもウェーバーと、これまでの予選順位とは大きく異なるトップ2です。 3位にライコネン、4位にハミルトンと2列目にはチャンピオンシップを争う二人が並びました。 7位のピケは、6位アロンソのすぐ後と、ようやくF1に慣れたようで、今後が楽しみです。 8位ベッテルは、やはりレッドブルと同じように調子が変化しますね。 マッサは9位、クビサはトラブルで10位スタート、チャンピオンシップ上位の二人は中段に沈みました。 これでチャンピオンシップが更に接戦となりそうです。 日本勢はトヨタのグロックの12位が最高、14位トゥルーリ、15位一貴、16位バリチェロ、17位バトンと後方を独占? 決勝の巻き返しに期待です。 特異なコースで、コースによってマシンの向き不向きが変わるという 今年の特徴を最もよく表す予選の結果となりました。 これまでの流れとは大きく異なる予選の結果が、決勝の結果にもつながるのか、レース本番に大注目です。 さあ、いよいよイギリスグランプリの決勝です。 今回はウェットコンディションでのスタートになります。 雨の状況次第で、レースの流れが変わってしまう可能性があります。 ほとんどのドライバーがスタンダードウェットタイヤでスタートするようです。 フォーメーションラップが終わり、いよいよレーススタートです。 ハミルトンが見事なスタート、ライコネンもスタートは良かったのですが、コバライネンに引っかかりました。 コバライネン、ハミルトン、ライコネンに順番でコーナーに入ります。 ハミルトンがコバライネンに並びかけますが、ここでは抜けません。 ウェーバーがスピンしています。 そして一貴がコースアウト、マッサはスピンしています。 クルサードとベッテルが同じところでコースアウトして止まってしまいました。 絡んだわけではなく、同じところでコントロールを乱したようです。 水溜りでもあるのでしょうか。 序盤から2台リタイアと波乱のスタートとなっています。 オープニングラップはコバライネンが取り、以下、ハミルトン、ライコネン、ハイドフェルド、ピケ、アロンソ、トゥルーリ、クビサ、グロック、バリチェロの トップテンに、スーティル、バトン、ブルデー、一貴、フィジケラ、ロズベルグ、マッサ、ウェーバーと続きます。 一貴はスタートは良かったのですが、コースアウトで順位を落とし残念です。 2周目、ハミルトンがコバライネンに迫りますが、ここでは抜けません。 ライコネンはちょっと間を開けて静観でしょうか。 ここでアロンソがハイドフェルドをパス、さすがに難しいコンディションで、元チャンピオンの力量発揮です。 3周目、またマッサがスピンしています、やはり雨は嫌いなのですね。 今年のフェラーリのマシンは、限界状態でのコントロールが難しいのかも知れません。 4周目の残り56周、ハミルトンがコバライネンをパス、ハミルトンはウェットコンディションでのコントロールは結構上手いのかもしれません。 ライコネンもコバライネンに迫ります。 そしてハイドフェルドを抜いたアロンソも、差を縮めてきています。 ここでコバライネンがカウンターを当てて、なんとか踏ん張っているシーンが映りました。 さすがに上手いですが、その前を走っているハミルトンは、気持ちカウンターを当てただけですりぬけているところを見ると、ハミルトンのスムーズなドライビ ングがよく分かります。 残り52周、スピンで順位を落としていたウェーバーがブルデーをかわして13位浮上、スーティルに迫ります。 そして、スーティルもかわしました。 今回のレッドブルは、雨でも速いですね。 残り51周でコバライネンがスピン、ライコネンが労せずに2位浮上です。 コバライネンは上手く1回転してコースに復帰しましたが、数秒のタイムロス。 ハミルトンはかなり前方を走っています。 ここでスーティルがコントロールを失ってコースアウト。 サンドトラップにつかまって、リタイアです。 残り49周でトップのハミルトンと2位ライコネンの差は5.2秒、コバライネンが9.9秒、アロンソが11.9秒差です。 この4人のなかでは、コバライネンがミスで遅れた上にラップタイムもいまひとつです。 残り45周、路面がかなり乾いてきています。 もうすぐ給油が始まるので、同時にドライタイヤへの交換が考えられます。 ここでマッサがロズベルグをかわして、ポジションアップです。 残り44周での順位はトップがハミルトン、以下、ライコネン、コバライネン、アロンソ、ハイドフェルド、ピケ、トゥルーリ、クビサのトップ8に、グロッ ク、ウェーバー、バトン、バリチェロ、一貴、ブルデー、フィジケラ、マッサ、ロズベルグと続きます。 ポイントトップのマッサは16位、2回のスピンによるタイムロスが大きすぎましたね。 残り43周でマッサが、コーナーでちょっとミスしたフィジケラをかわしました。 残り41周、コバライネンがピットイン、サーモグラフィーの映像でタイヤが暖かいことがはっきり分かります。 同じタイヤに交換してピットアウトします。 ギリギリ クビサの前でコースに復帰です。 残り40周でアロンソがピットイン、こちらはタイヤ交換なし、7.6秒の給油でピットアウトします。 アロンソはトゥルーリの後でコースに復帰です。 残り39周でハミルトンとライコネンが同時にピットイン。 ハミルトンはタイヤを交換し8.0秒の給油、ライコネンはタイヤ交換無しで7.5秒の給油でピットアウト。 順位は変わらずです。 マッサもピットイン、こちらもタイヤ交換無しです。 ちょっと不可解なタイヤ無交換作戦ですが、ドライに近い路面では、溝が少なくなったタイヤが有利なのでしょうか、今後のタイムに注目です。 ここで雨が強くなってきました。 タイヤを換えなかったアロンソやライコネンのタイムが気になります。 残り38周、ハイドフェルドがピットイン、タイヤ交換して8.3秒の給油でピットアウトします。 ピケもピットに入りましたが、こちらはタイヤ交換を行なっています。 初回のピット作業でタイヤ交換をしていないドライバーは、ライコネンとアロンソとマッサです。 ハイドフェルドはグロックの後でコースに復帰です。 残り36周、一貴がスピン、無事にコースに戻ったようですが、路面が滑りやすくなっているようです。 そしてハイドフェルドが一気にグロックとアロンソを抜きます。 ここに来てライコネンのタイムが、ハミルトンより大きく遅れだしました。 やはりライコネンやアロンソは、タイヤ交換しなかったことがラップタイムに影響しているようです。 雨が強くなったので、溝が足りないのでしょう。 ここでタイヤ無交換のアロンソがグロックにも抜かれています。 フェラーリとルノーは完全にチームの作戦ミスですね。 コバライネンもライコネンとの差をどんどん縮めています。 ライコネンはハミルトンより1周5秒くらい遅れています。 そしてバリチェロがウェーバーをパス、久々に雨のバリチェロ復活でしょうか。 ピケも、なんとアロンソをパス、タイヤ交換の選択ひとつで、これほど差があるとは驚きですね。 既にハミルトンは一人旅状態です。 残り34周、ライコネンの真後ろにコバライネンが迫ります。 その後ろにハイドフェルドも迫っています。 ライコネンをコバライネンとハイドフェルドが抜き、さらにフィジケラがスピンしたタイミングでハイドフェルドがコバライネンをパス。 一気に順位が入れ替わりました。 フィジケラはリタイアです。 残り31周、一貴がマッサをかわしたようです。 そしてクビサがピケをパス、ライコネンにも迫ります。 ライコネンのペースは悪すぎです。 そのライコネンが遅すぎるピットイン、同じタイヤに交換、7.6秒の給油、スタート時に一瞬躊躇してピットアウト。 11位まで落ちてしまいました。 雨が強くなって7周、1周4秒遅れでも28秒と、ピットストップを1回できるタイムを無駄にしたことになります。 今年のフェラーリは、ピットやチームの動きが鈍すぎで、せっかくのマシンの速さを活かせないレースが目立ちすぎです。 残り29周でトップはハミルトン、以下、ハイドフェルド、コバライネン、クビサ、ピケ、バリチェロ、グロック、トゥルーリのトップ8に、アロンソ(2)、 バトン、ライコネン(2)、ロズベルグ、一貴、ウェーバー(2)、マッサ、ブルデーと続きます。 (1)の数字はピットインの回数、特記なきドライバーは1回ピットイン済みです。 残り27周、クビサがコバライネンをかわして3位に浮上。 さすがに速さを見せてくれますね。 残り26周でコバライネンがピットイン、同じタイヤに交換してピットアウトします。 マクラーレンのマシンは、ウェットタイヤでも磨耗が激しいのかもしれません。 ここでグロックがスピンしてコースアウト、雨がかなり強くなっています。 コースには復帰したようです。 クビサもふらつきましたが、大事には至らず。 雨が強まり、レースに動きが出てきました。 残り24周、バリチェロとバトンが同時にピットイン、エクストリームウェザータイヤに交換です。 後のバトンはかなりのタイムロスですが、危険な状態で走るより堅実な戦略といえます。 ここでピケがコースアウト、リタイアです。 マッサもまたスピンしています。 マッサはハイドロプレーンに乗ったような感じでした。 トップのハミルトンもコースアウト。 なんとかコースには復帰しています。 いたることろで、コースアウトするマシンが続出です。 ホンダの2台のタイムが良く、周回遅れだったバリチェロがトップのハミルトンをパスという、すごい状況です。 今度はライコネンがコースアウト、ノーズに何かがひっかかっています。 残り22周、ここでハミルトンがピットイン、同じタイヤに交換と、雨が止む方に賭けたようです。 ハイドフェルドもピットイン、こちらも同じタイヤに交換です。 クビサもピットインします。 またもやライコネンがスピン、現状でのスタンダードウェットタイヤは厳しそうです。 残り20周でクビサがスピン、ちょっと責めすぎましたか、残念ながらリタイアです。 ロズベルグがグロックに追突、濡れた路面で荒れています。 深溝エクストリームウェザータイヤのロズベルグは、浅溝スタンダードウェットタイヤのグロックとブレーキングが違いすぎたのでしょう。 ロズベルグがピットイン、タイヤとノーズを交換します。 ピット上空の空は明るくなっているようです。 残り19周、トップのハミルトンと2位ハイドフェルドの差は40秒近くに広がっています。 バリチェロが3位に浮上しています、と思ったら、バトンはコースアウト、明暗が分かれました。 そのバリチェロ、すごいペースでハイドフェルドに迫っています。 今のコンディションは深溝タイヤが必要な状態のようです。 残り14周、路面が乾いてきて、2位バリチェロがタイヤ交換の準備をしています。 深溝タイヤから浅溝タイヤに交換して、ピットアウトします。 それでも3位でコースに復帰です。 残り6周、5位アロンソにコバライネンが接近しています。 コバライネンが何度か並びかけますが、ここはアロンソが踏ん張ります。 その後には一貴がいます。 5位アロンソから8位トゥルーリまで、かなり接近しています。 残り4周、5位以下8位までは接近したままです。 トゥルーリのペースが速いようで、エクストリームウェザータイヤの一貴、ここは正念場です。 ここでトップはハミルトン、以下、ハイドフェルド、バリチェロ、ライコネン、アロンソ、コバライネン、一貴、トゥルーリのトップ8に、ロズベルグ、ウェー バー、ブルデー、グロック、マッサと続きます。 残り3周、ハミルトンは2位ハイドフェルドに1分以上の差をつけました。 残り2周でコバライネンがアロンソをパス、5位に浮上します。 最後まで接近戦が続きそうです。 そしてファイナルラップ、一貴、トゥルーリを抑えきれず、8位に後退。 ハミルトンが余裕でチェッカーフラッグ、母国初勝利です。 2位はハイドフェルド、そして3位はバリチェロ、久しぶりに雨のバリチェロが復活して表彰台獲得です。 ライコネンは屈辱の周回遅れで4位。 一貴はポイント獲得しましたが、ファイナルラップでトゥルーリに抜かれるという、微妙な喜びとなりました。 ハミルトンはコンディションが大きく変化する状態で、安定した速さを見せての優勝。 これで波に乗りそうです。 コバライネンは、いまひとつ安定した走りが出来ないところでハミルトンとの差がついている感じです。 ライコネンとマッサは、フェラーリチームとしてのレース戦略改善が急務といえそうです。 せっかくの速いマシンが、ちょっとイレギュラーがあるレースになると、戦略の遅さやまずさで沈んでしまいます。 それ故にフェラーリの独走を防いで、面白いチャンピオンシップにしているという、皮肉な状態といえるでしょう。 BMWは堅実にポイントを重ねていますが、トップとのタイム差も明らかになったレースといえそうです。 今回のレースは、7台のリタイア全てがスピンによるもので、荒れたレースを象徴しているようです。 ここでライコネンは地味に、ファーステストラップ獲得回数で歴代3位に浮上。 優勝していれば、ちょっとした話題になったでしょうにねえ。 今回の日本勢は、ホンダのバリチェロの表彰台が目玉で、トゥルーリと一貴がポイント獲得と、好結果でした。 ホンダの表彰台獲得は、ロス・ブラウン獲得によるレース戦略が見事にはまった結果といえるでしょう。 これでドライバーズチャンピオンシップは、ハミルトンとマッサとライコネンが同点。 クビサも2ポイント差と、また十分狙える位置です。 いよいよサバイバルレースとなってきました。 コンストラクターズでは、フェラーリ優位は変わりませんが、BMWとマクラーレンのポイント差が接近、1レースで逆転も可能な状態。 今後も目が離せないグランプリが続きそうです。 次戦は1年休んだニュルブルクリンクでの開催。 データ不足が考えられる中で、各チームのコースに合わせる能力が問われるレースとなりそうです。 結果 ポールポジション ヘイキ・コバライネン 優勝 ルイス・ハミルトン 2位 ニック・ハイドフェルド 3位 ルーベンス・バリチェロ ファーステストラップ キミ・ライコネン 第9戦レース結果 第10戦へ 第8戦へ ページトップへ |
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