2008年 F1 TV観戦記 レース総観 |
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最後の瞬間まで ギリギリの熱い戦いが続いた、2008年のレース全体を振り返ってみましょう。 第1戦 オーストラリア 荒れた開幕戦はハミルトンが勝利、フェラーリは二人ともゴールにたどり着かないという、今思えば、今期の結果を予感させる第1戦でした。 開幕前の予想に反してBMWのペースが速い点もポイントでハイドフェルドが2位を確保、ウィリアムズのロズベルグが3位表彰台を確保しました。 一貴も初戦6位入賞と好スタートを切りました。 ゴールまでたどり着いたマシンは7台と、波乱のシーズンを予感させる開幕戦だったともいえそうです。 第2戦 マレーシア マレーシアはライコネンが快勝、マッサはリタイアするもののポール獲得と、フェラーリが速さを見せ付けたグランプリだったといえます。 2位はクビサと、ここでもBMWの安定した速さが見られました。 対するマクラーレンは二人揃ってペナルティー、開幕戦とは正反対の結果で、今年の混戦を開幕2選で現したような印象のレースでした。 第3戦 バーレーン バーレーンはマッサが快勝、ライコネンも2位で、フェラーリの速さが目立ったグランプリでした。 3位と4位はクビサとハイドフェルド、このBMWの安定感は序盤から終盤まで一貫していましたね。 序盤とはいえ、ここで驚きのコンストラクターズ1位浮上です。 第4戦 スペイン ヨーロッパの開幕戦スペインでは、ライコネンが勝利、マッサも2位とフェラーリは早くも2度目のワンツーフィニッシュ。 今年はこのまま独走かとも思われるくらい、フェラーリの強さを見せつけたグランプリとなりました。 マクラーレンはハミルトンが3位にはいるのが精一杯、コバライネンはリタイアで、予選2位に食い込んだ地元アロンソもリタイアに終わりました。 第5戦 トルコ トルコでもマッサが勝利、トルコ3連勝です。 ここでもフェラーリの速さが目立ち、マクラーレンのハミルトンは3ストップで2位獲得がやっとでした。 ライコネンは3位と、このあたりから、マシンとの相性に苦しむようになりましたね。 BMWは4位と5位を確保、堅実にポイントを重ねます。 このグランプリからスーパーアグリが撤退、佐藤琢磨は良いところ無しで今シーズンを終えてしまいました。 第6戦 モナコ 雨のモナコでハミルトンが初勝利、荒れたレースで運に味方につけた勝利でした。 2位はクビサで、フェラーリは雨に上手く対応できずに、マッサの3位がやっとでした。 一貴がモナコで日本人初ポイントとなる7位獲得、父に似て、地味に結果を出してくれますね。 第7戦 カナダ クビカが初勝利で、しかも現時点でポイントリーダーのおまけつきです。 ハミルトンがライコネンに追突、共にリタイアというアクシデントもありましたが、ハイドフェルドも2位でBMWの初勝利はワンツーフィニッシュという最高 の結果となりました。 3位にはクルサードが入り、いよいよニューウェイのマシンが力を発揮してきた時期でもありましたね。 第8戦 フランス ヨーロッパに戻ったフランスでは、マッサが優勝、ライコネン2位と再びフェラーリのワンツーフィニッシュ。 トラブルがなく天候が良いと、フェラーリの速さは手が付けられないシーズンといえましたね。 3位はトゥルーリ、このあたりからトヨタが速さを見せるようになりました。 第9戦 イギリス 雨のイギリスはハミルトンが快勝でした。 フェラーリはタイヤ選択に失敗しライコネンの4位が精一杯。 2位はハイドフェルド、3位は何とバリチェロ、今になって思えばホンダ最後の表彰台でした・・・。 第10戦 ドイツ ハミルトンが圧倒的な速さで4勝目。 2位にはピケJrが入り、初の表彰台です。 フェラーリはマッサの3位がやっと、この頃からフェラーリの速さに陰りが見られるようになりました。 他のチームがブリジストンタイヤを上手く使えるようになったのかもしれませんね。 第11戦 ハンガリー ようやくコバライネンが初勝利です。 2位にグロックが入り、ライコネンは3位どまりでした。 終始トップをリードしていたマッサはエンジンブロー、ハミルトンはタイヤトラブルで後退というアクシデントがありました。 第12戦 ヨーロッパ 新しいバレンシアのストリートコースで、マッサが独走で勝利です。 2位はハミルトンで、ライコネンはピットミスとエンジントラブルでリタイアでした。 3位はクビサで、コバライネンが4位。 フェラーリの戦略やピット作業の悪い部分が際立ったレースともいえます。 第13戦 ベルギー トップチェッカーを受けたハミルトンに対するペナルティーで、マッサの勝利となり、ハミルトンは3位。 スパらしい突然の雨でペースを上げたハミルトンは、スポーツマンシップに反する追い抜きでした。 最近のF1では、マナーの悪いドライバーを叱る先輩ドライバーがいないのが問題なのかもしれませんね。 セナやシューマッハの若い頃は、よく先輩ドライバーに叱られたものです。 第14戦 イタリア イタリアで何とベッテルが初優勝、フェラーリエンジン搭載とはいえ地元フェラーリファンは微妙なところ。 雨で素晴らしい速さを見せたベッテルは、今後のレースでも速さを見せるようになりました。 2位はコバライネン、3位はクビサで、マッサとハミルトンは6位と7位に低迷。 完走8台のサバイバルレースとはいえ、実力で勝利したベッテルの速さは本物でした。 第15戦 シンガポール 初のナイトレースでアロンソが復活の勝利です。 フェラーリはまたもやピットミスでマッサがポイント圏外へ脱落、セーフティーカーのタイミングでハミルトンも3位に脱落の結果。 2位には荒れたレースを象徴するように、ロズベルグが入りました。 第16戦 日本 何とアロンソがシンガポールに続き2連勝でした。 大混乱のオープニングラップで、原因を作ったハミルトンがペナルティーで脱落。 ブルデーと接触したマッサも7位どまりでした。 ライコネンは3位でしたが、実質チャンピオンシップからは脱落、2位にはクビサが入りました。 それにしても、ここにきてのルノーの躍進は、さすがにアロンソがチームを引っ張っている成果が実ったという印象で、ピケJrも4位獲得でした。 第17戦 中国 ハミルトンが会心の勝利で今期5勝目。 対するフェラーリは、2位を譲られたマッサ、3位にライコネンで、マクラーレンには追いつけませんでした。 第18戦 ブラジル マッサが会心の勝利を飾るも、最終コーナーでハミルトンが5位に入りチャンピオン獲得。 2位はアロンソ、3位はライコネンでした。 ハミルトンは途中ベッテルに抜かれ、6位に後退するも、最後に雨が強くなり、ドライタイヤのグロックを抜いてのチャンピオン獲得となりました。 今年のドライバーズチャンピオンは、ドライバーの実力による争い以上に、チームも含めた総合力によって決まったという印象でした。 2年目らしからぬ速さを見せ付けてチャンピオンを獲得したハミルトンに対し、着実に安定感と速さを増したマッサはチームのミスとマシントラブルでチャンピ オンを逃したといえそうです。 また、マシンの特長によってドライバーの調子の浮き沈みが生じた点も目立つシーズンでした。 トップ2チームの、ハミルトンに対するコバライネン、マッサに対するライコネンを見る限り、マシンに合わないとこれだけの差が出るということを、はっきり 見て取ることが出来ました。 逆にBMWやトヨタはドライバーの好みが似ているのか、それともマシンのバランスが素直なのか、ドライバー間の差が少ない事も感じ取れましたね。 ドライバーズエイドがなくなって、今後はドライバーを選ばないマシン作りが重要になるのかもしれません。 来季は、チャンピオンになって終われる立場のハミルトンと、今年の雪辱に燃えるマッサの争いに注目でしょう。 また、ライコネンやアロンソといったチャンピオン経験者の復活や、今年初優勝を果たしたッテルやクビサにも期待したいところです。 今年以上にドライバーの実力が接近した、熱いレースを期待しましょう。 2008年結果 ドライバーズタイトル ルイス・ハミルトン コンストラクターズタイトル フェラーリ チーム総観へ 第18戦へ ページトップへ |
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